ハワイ文化の象徴的な存在の一つでもあるフラ。フラを中心にハワイ文化を継承し、指導する人をクム・フラと言います。「クム」は日本語で、師匠、先生などの意味をもつほか、根源、根幹など意味もあり、クム・フラというと、フラに関する豊かな知識を源に、枝葉を広げ、花を咲かせて、実りをもたらし、実に宿っている種をもって、フラという生命の循環を続ける人を意味します。
マウイ島のクムフラ、ホークーラニ・ホルトさんは、1976年に彼女のハーラウ・フラ(フラを学ぶ場)、パーウー・オ・ヒイアカを創設、ハワイアン・イマージョン・プログラム(ハワイ語で子どもを教育する機関)の立ち上げに関わり、カホオラヴェ島の保護活動や、ナー・プア・ノエアウなどのハワイの子どもたちに文化を教える団体で目覚ましい活動を行ったあと、現在はマウイ・アート&カルチュラル・センターの文化責任者として、地元マウイ島だけではなく、国際的に厚い信頼を得る存在です。
ホークーラニさんに、マウイ島と彼女自身との繋がりについて一言いただきましたので、紹介しますね。「マウイ島は私の代々のご先祖さまの土地ですから、私と深く、強くつながっていることは間違いありません。マウイ島で祖母に育てられるなか、祖母はハワイの文化を学び続けること、尊敬して感謝することの大事さを叩き込んでくれました。祖母の存在は私にとって大きなもの、祖母の祖先がマウイ島に根付いていることは、私とマウイ島を繋ぐ強い絆になっています。私は、ワイエフの祖父母の家で育ったのですが、海に近く、まだ当時は近所の家もまばら、家では何種類かの動物を育てたりもし、いつも家族と親戚に囲まれた田舎暮らしでしたが、とてもハワイらしい暮らしだったと思います。家族につながる全て、故郷につながる全て、それが私にとってのマウイなんです」
マウイ・アート&カルチュラル・センター
http://mauiarts.org/