キラウエア火山から噴き出すマグマによって、今も刻々と新しい溶岩大地が生み出されているハワイ島。車を走らせると、あちらこちらで、真っ黒でごつごつとした岩だらけの大地を目の当たりにします。
この荒涼とした溶岩大地の上は、一見、何の生命も生きられそうもなく、ましてや植物が生えて来るなどとは想像もできません。
ところが自然の力は私たちの想像よりもはるかにパワフル。実際のところ、溶岩が冷え固まったその数ヶ月後にはもう小さな生命が芽吹き始めるのです。
最初に溶岩台地に芽吹くのがハワイ固有のシダの一種、クプクプ。日本語ではタマシダと呼ばれる種類で、葉が末広がりにならずしっかりとした単葉のシダです。そして、ビッグアイランドを象徴する花・レフアを咲かせるオヒアの樹も時を置かずして溶岩大地に根付きます。その他、オヘロやプキアヴェ、アアリイなど溶岩台地で最初に見かける植物はハワイ固有種のものが多いのです。
さすがハワイ育ちの植物、火山の女神ペレのお膝元でしっかりと生き続けるすべを身につけているのでしょう。
これらの植物は、火山国立公園の溶岩大地の上で沢山見かけることができます。