シュガープランテーション時代からある小さな町には、必ずといっていいほど映画館があります。交通の便も悪く、自分たちが住む町の周辺だけで生活している労働者たちにとって、町の映画館は唯一といっていいほど大切な娯楽施設だったのです。
ハワイ島では、20世紀初頭に活躍したそんな古い映画館が各地に残っています。
ほとんどの映画館はもはや使われておらず、老朽化のため取り壊されたものも多いのですが、そんな中、今も現役で活躍しているたのもしい劇場も。
以前このコラムで紹介したヒロのパレス・シアター(2013/9/25)はそのひとつ。そしてカイルア・コナの南、車で10分ほどの場所にある カイナリウ・タウンにあるのがアロハ・シアターです。この劇場は1932年にオープン。元はタニモト・シアターという名前で、この周辺のコナ・コーヒー農園の労働者たちに愛用されました。
国際色豊かな移民の顧客に合せて、月曜日には日本映画、水曜日はフィリピンのもの、金曜〜日曜はアメリカの映画が上映されたそうです。
現在アロハ・シアターは、演劇やコンサートを中心に上演する劇場になり、ウエスト・ハワイのパフォーミング・アーツの中心地となっています。コミュニティ・シアターとして、今も百年前と変わらず地元の人たちに愛されているのです。
↓アロハ・シアターのホームページ
http://apachawaii.org/