パニオロの発祥はハワイ島ワイメア

2014.11.18

ハワイ諸島の他の全部を合せたよりも大きなハワイ島。先週ご紹介した4000メートルを越えるふたつの高山をはじめ、なにかとスケールの大きいのがこの島の特徴といえます。

そのうちのひとつがパーカーランチ。ハワイ島北部のワイメアを中心に広がるこの牧場は、アメリカ合衆国で一番古いともいわれ、しかも個人所有の牧場として全米一の大きさを誇ったところです。

なにしろ最盛期には50万エーカー(約2023.5平方キロメートル)もあったといい、これはなんと東京都より少し小さいぐらいの大きさ。現在でも25万エーカー(約526平方キロメートル)と、横浜市よりも大きい面積を誇ります。

ハワイ島の北東にあるホノカアからワイメアに向かってハイウェイ19号線を走ると、なだらかな丘の牧草地帯が続きますが、この辺りはかつてすべてパーカー牧場だったのです。

初代の牧場主ジョン・パーカーはハワイ王族との親交もあり、カメハメハ三世の後ろ盾を得て、ハワイ島北部に土地を購入、牧場経営に乗り出しました。この時 スペイン系のカウボーイが雇われ、ロデオをはじめ新しい文化がワイメアにもたらされます。彼らはハワイ語でパニオロ(スペイン語を話す者)と呼ばれ、それが転じてハワイアン・カウボーイ=パニオロになったのです。

ハワイで初めてのロデオ大会が催されたのもパーカー牧場。1984年7月4日アメリカ独立記念日のことでした。これは現在も続く、ワイメアの年中行事になっています。

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