活火山の島、ビッグアイランド。火口から吹き出した溶岩で今も島の面積が広がっているこの島は、あちらこちらに月面のような溶岩大地が広がっています。
そんな溶岩大地に、ときどき洞窟のような横穴がぽっかりと口をあけていることがあります。これはラバチューブといわれるもの。溶岩流は地表を流れるうちにしだいに冷え固まっていきますが、時には、表面が固まった後も、その下では熱い溶岩の流れが続いていることも。その溶岩流が流れ去ったあとがトンネルのように残ったのがこのラバチューブというわけなのです。時には数キロメールもの長さになったり、見上げるほどの高さになることもあるというこの溶岩トンネル。吹きさらしの溶岩大地で雨風を避けるのに格好の場所だったため、古代ハワイアンは、旅の途中、こうした場所を見つけては、一夜のキャンプ地として利用していたといいます。
溶岩トンネルでよく知られているのは、ボルケーノ国立公園にあるサーストン・ラバチューブでしょう。ここは100メートルほどのトンネルを歩いて通り抜けられ、国立公園の人気スポットのひとつになっています。
ドライブ途中で見かける溶岩大地でも、気をつけてさえいれば、溶岩トンネルはあちこちで発見できます(でも脇見運転はキケンなので、助手席の人に見つけてもらうようにしましょう!)。写真はハイウェイ19号線沿いにあるラバチューブ。コナ空港から北へ1.5マイルほどのところ(ケカハカイ州立公園入り口の少し手前)で、ハイウェイの山側にあります。ここは見物する人たちの車がいつも2、3台停まっているので、それが目印になって見つけやすいかもしれません。