アンセリウムはいかにもハワイらしいトロピカル・フラワーのひとつ。あでやかな色とエキゾチックな風貌で、一度見たら忘れられない植物です。ハワイを訪れると、お店やホテルのフラワーアレンジメントで見かけたりすることも多いですよね。
このアンセリウム、実はハワイ島の東側が名産地。島から出荷される生花の輸出量はなんと世界一なのです。そして、ハワイ島がアンセリウムの名産地になった影には、ヒロに住む日系人たちの姿が...。
もともとアンセリウムが育つのにぴったりな気候だったヒロでは、自宅にシダとアンセリウムを一緒に植えて楽しむ家庭がたくさんありました。特に日系の人はお庭を大切にしていて、なかには趣味の園芸が高じて、アンセリウムの交配や新種を開発する人、副業として生花を売る人も。60年代ぐらいまでは、お花屋さんで売られる切り花も、専らこんな裏庭園芸で育てられたアンセリウムやジンジャーだったのです。そんなわけで、この頃作られた品種には、日本語の名前がついているものもあります。一番有名なのは「オバケ」。由来は花の大きさが30センチほどもあって、モンスターのように大きいからとも、夜の暗がりで見ると不気味でオバケのように見えるから、だとも言われています。
今では、ほんの小指ほどの大きさからオバケまで、色も赤、ピンク、紫、緑、白とそれが混じり合ったものなど、アンセリウムの品種は実にバラエティ豊か 。ヒロを訪れたら、ファーマーズ・マーケットやお花屋さんはもちろん、道端から眺めるお庭で、そんなアンセリウム・ウォッチングをするのもまた楽しいかもしれませんね。
※アンセリウムは、植物検疫を受けると日本への持ち帰りも可能です(切り花の場合)。
↓詳しくは植物防疫所へお問合わせを
http://www.maff.go.jp/pps/j/map/index.html
ヒロ ファーマーズ・マーケット
http://www.hilofarmersmarket.com/