ハワイ島には4000メートルを越える山がふたつあります。標高4205mで、環太平洋一高いマウナケア。そしてその南側に聳えるのがマウナロアです。ハワイ語で「長い山、広い山」という意味のマウナロアは、標高4170mと高さこそマウナケアより低いのですが、実はある意味で世界一を誇る山なのです。
それはこの山の重さ(体積)。マウナロアの裾野はハワイ島の半分を占めるほど広大で、その体積は75000立方キロメートルに及びます。日本の富士山は1400立方キロメートルですから、実にその50倍以上も大きく重たいというわけです。あまりに重たいため、海底が押しつぶされて、ハワイ島は少しずつ地盤沈下しているそうです。
このマウナロア、現在は噴火していませんが、立派な活火山。一番最近は1984年の噴火で、現在活動中のキラウエア火山が3年間で出すのと同量の溶岩を3週間で排出したそうです。
マウナロアの山頂へは車道は通っていないので、もし行くなら徒歩でということになります。標高3400メートルの場所にある気象観測所そばに車を置いて、そこからはトレイルに沿ってハイキング。山頂までは約5時間の道のりです。急な山道ではありませんが、なにしろ空気が薄いのでなかなかハード。そして天候によってはかなり寒くなるので、行く場合は十分な下調べと装備をしてからチャレンジするのをお勧めします。
写真はマウナケアの山頂:
山頂は大きなカルデラになっていて、モクアウェオウェオと呼ばれています。森林限界線の上なので、周囲には植物の姿もなく、月面のような荒涼とした風景が広がっています。(Photo:University of Hawaii Hilo)