FOOD@Maui nui #13 Pohole salad

クリスマスやお正月、サンクス・ギビングなどのホリデー・シーズンや、卒業式のある5月など、とにかくおめでたい季節やその行事に宴会のテーブルにあがってくるのがポホレ・サラダ。年末のホリデー・シーズンには、緑色のポホレに対して、トマトを多めに入れ、赤と緑で鮮やかなハワイ風のホリデーのサラダとなるのです。

ポホレはハワイ固有のシダの一種、ホーイオと呼ばれることもあります。渓谷沿いの山によく生えているのですが、雨の多い地域の人で庭に植えたらよく生えるという人もいるので、比較的育てやすい山菜、シダなのでしょう。山梨出身の私は山菜といったら目がなく、祖父母や両親、親戚揃っての山菜好きです。山に入ったら食べ物を探すのが楽しいのは、育ちのようでして、マウイでもそれは同様です。友人の一家の案内でポホレを取りに行けるとなると、天にも昇る気分です。

ポホレはワラビにとても似ていますが、灰汁がないので、生でサラダとして食べられます。塩をふってそのままでも美味しいですけれど、パーティーなどの席や地元の人の家でいただくときは、さきイカや薫製の魚やかまぼこのようなものを細かく刻んで混ぜて味をつけたり、塩昆布や醤油やゴマ油などで味をつけたタレ、アジア風ドレッシングのようなもので混ぜてあることが多いです。

近年ではハワイアン・キュイジーヌで取り上げられ、レストランでメニューに取り入れられていることもありますし、ファームで作られているものが少量ではありますが、お店に並び、買うこともできるようになってます。でも、やっぱり私にとってはポホレは特別な存在。親戚一同で山菜を取り入に行って、皆で後でご近所にもふるまいながら食べるような、季節を愛でるような、おめでたいハワイの山菜、シダであることは変わりありません。