マウイ島のリゾートを代表するカアナパリ、リゾートの美しさはカアナパリ・ビーチなしに語ることはできないでしょう。カアナパリのリゾート開発が始まったのは1960年代、カアナパリビーチに沿って北から南へ、1963年創立のシェラトン・マウイ・リゾート&スパから1980年創立のハイアット・リージェンシー・マウイまで、世界に名高いリゾートとなっているのです。
そのシェラトン・マウイ・リゾートの前に海に突出した丘、プウ・ケカア、現在はブラック・ロックと呼ばれる崖があるのですが、この崖は1730年以降に数十年に渡り、マウイ島の王として知られたカへキリ王が、軍の兵士の訓練に使っていたことで知られています。どのような訓練であったかというと、どうやらこの崖の上から海に飛び込ませ、恐れと戦う訓練をさせていたというのです。
カへキリとはハワイ語で雷、雷のような恐ろしい存在であったカへキリ王は、ずば抜けて背が高く、がっちりとした体格であったと語り継がれているますが、とりわけ有名なのは右か左かの半身が黒々とした刺青で覆われていたことです。そのカへキリ王の軍ですから、兵士はとりわけ優れ、訓練を積んでいたに違いがありません。
現在はホテルの並ぶリゾートとなったカアナパリ・ビーチ、プウ・ケカアも日々ゆったりとしたバカンスの背景となっていますが、一番の年長のホテル、シェラトン・マウイ・リゾート&スパ(ロイヤル・ラハイナ・リゾートをホテルとして数えない場合)がカへキリ王への敬意を表し、毎夕トーチ。セレモニーを行っています。かがり火を持った男性が、美しい夕景のなかを走ってプウ・ケカアに登り、海へと飛び込む一連の動きを見ていると、カへキリ王の時代へタイムトリップしてしまいそうになります。