1820〜1860年頃、太平洋の真ん中にあるハワイは、捕鯨船が立ち寄り、船を調整するのにはぴったりの場所となり、多くの捕鯨船の出入りがありました。1845年にホノルルに首都が移るまでの間、ハワイ王国の首都であったラハイナには、カメハメハ三世の命により、1840年にハワイで最初の灯台が建てられたのです。
灯台の建つ場所はケアヴァイキ、「狭い通路」と呼ばれており、船は珊瑚礁の小さな切れ目から入港しなくてはならないかわりに、錨を下ろして停泊する船を波から守るには最適な場所でした。初めの灯台は写真には残っておらず、ラハイナのジョン・カペナさんからホノルルのパウロ・カノアさんの手紙のなかで「約2.7mの高さに約30cmの箱のようなもの」と記されて、灯台の管理事務所の記録には1840年の11月4日に初めの灯台の光が鯨油で灯されたことが記されています。
その後数回の増築の際に高さはどんどん高くなり、1916年以降はコーストガード(湾岸警備)の管理のもと、現在のコンクリート仕様になり、鯨油を灯して光を管理した4名の管理人の時代の後を引き継いだコーストガードが、2009年にソーラーパネルを導入し、現在は停電でも光を落とすことのない技術で光を船に届けているそうです。
灯台、海に向かって灯る光が見つめる歴史を、これからも学び続けていきたいと思っています。