マウイ島発!エコなメイド・イン・ハワイの包装紙ブランド、Wrappily

2018.05.07

ハワイ州でのエコ活動といえば、2015年全米で初のスーパーでのビニール袋の無料配布廃止や、最近では珊瑚礁に有害な成分を使った日焼け止めの販売制限の動きなど記憶に新しい。ますます環境問題に取り組む動きが活発に進んでいるハワイ。小さな島だからこそ限りある資源を大切にしようと、一人一人がエコやリサイクルに積極的に取り組んでいこうというローカル達の意識は高い。小売店でも、珊瑚礁に優しいローカル企業の日焼け止めや、リサイクルできるビーワックス(蜜蝋)製のフードラップなど環境に配慮した製品や、生分解性容器に入ったプレートランチを見ることが随分多くなった。そんなローカルが発信するエコグッズの一つ、ラッピリー(Wrappily)と言うギフト用包装紙ブランドを紹介します。

2013年にマウイ島のロコガール、サラ・スミス(Sara Smith)によって生まれたエコブランド、ラッピリー。毎年400万トンという大量のギフト用包装紙が捨てられている現実を知ったサラは、パーティーの後に山積みになる包装紙を見ては罪悪感にかられていた。リサイクルしようにも、通常の包装紙はラミネート加工や紙以外の材料が添加されているため再利用不可であることを知り、 環境に優しいサステイナブル(持続可能)な包装紙を世の中に提案することはできないか?と考えた。

サラの祖父と父が新聞印刷業界で働いていたことがあり、サラ自身も印刷業界で働いていたため、リサイクル可能な新聞を作る印刷機を使って環境に優しい包装紙を生産することを思いつく。サラ自身にとってまさに人生の転換期と言える、点と点が線になった瞬間だった。地元の機械を使って包装紙を作ることでメイド・イン・ハワイにもなり、ローカルコミュニティーのサポートにもつながる。念願だった地産地消でリサイクル&リユーズ可能な環境に優しい包装紙、ラッピリーがついに誕生した。

デザインやディティールにも所々にこだわりが感じられる。グラフィックデザインは両サイドにプリントされており、折り返すと別の柄がちらりと見える。そんな細かいディティールにキュンと心が躍るファンも多い。

サラがラッピリーを通じて一番ハッピーと感じる時は、イラストレーター、テキスタイルデザイナーなどアーティストたちとのコラボレーション。プロジェクトを通じて多くの友達ができた、とサラは語ってくれた。ハワイで人気のセレクトショップ、オリーブ&オリバー(Olive & Oliver)や、ローカルバッグブランドのジャナ・ラム(Jana Lam)、ファッションブランドのケアロピコ(Kealopiko)など多くのコラボーレションを通じて、彼らのファンたちにもエコ包装紙の認知を広めることができた。

ハワイでは、ホールフーズマーケット(Whole Foods Market)やホールマーク(Hallmark)の各店舗など20店舗以上で購入可能。ラッピリーのエコ包装紙は、今やハワイだけではなくカリフォルニア州やオレゴン州などのアメリカ西海岸を始め、ヴァージニア州、ウィスコンシン州などアメリカ本土でもじわじわと広がっている。包装紙以外のエコプロダクトを開発中だそうなので、ますます目が離せないエコブランドとして注目したい。

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