マウイのパイナップルと言ったら、マウイ・ゴールド・パイナップル。2005年にマウイ・パイナップル・カンパニーが本格的に売り出す前に、パイナップル・カンパニーで働く友人からもらって食べたときは、甘みの強さにかなり驚いたもの。パイナップル特有の酸味や舌に残るしびれのような感覚は全くないのですから!「マウイ・ゴールド・パイナップルっていう名前なんだって」と聞いたときは、濃い黄色の甘いパイナップルになんてピッタリな名前なんだろうと思いました。
19世紀のはじめにハワイにやってきたパイナップル産業、マウイ島でマウイ・パイナップル・カンパニーの前身がスタートしたのは20世紀に入ってすぐ、当時は米国最大規模のパイナップル農園だったそうです。ところが数年前に、マウイ・パイナップル・カンパニーが閉鎖、ニュースを知ったときはびっくりし、ハレアカラの中腹、ハリイマイレに広がるパイナップル畑は一体どうなるのだろうと心配しましたが、すぐにハリイマイレ・パイナップル・カンパニーなどによって買収されました。
以降、ローカルのマーケットに集中した生産になり、最近は以前からマウイ・ワイナリーが生産しているパイナップル・ワインに加え、パイナップルで作ったウォッカまで作られはじめたり、オーガニック・マウイ・パイナップルの生産も順調で、マウイ産の新しい顔がまた増えたのはうれしいことです。
私がパイナップルで想い出深いのは、私のクムフラ(フラの師)がしていた仕事のひとつ、パイナップル・デモンストレーション。フラのショウを提供していたリゾートで、パイナップルの切り方、食べ方などを紹介するんです。私はショウのダンサーをしたり、パイナップルのデモンストレーターをしたり、今考えるといろいろしたなぁと笑ってしまいます。当然、仕事に行くときは数個のパイナップルを小脇にかかえ、包丁をまな板を持ち、「パイナップルだぁ」と集まる観光客の皆さんに、パイナップルの歴史やどんな植物なのかを説明、切り方を見せ、きれいに切って、サンプルとして食べていただくのです。
日本育ちの私、パイナップルを切ったことなどは数回しかありませんでしたが、パイナップル・デモンストレーションの仕事のおかげで、今やプロ! もうその仕事はしていませんが、家でパイナップルを切るとき、いつも甘くて黄色いマウイ・ゴールド・パイナップルな思い出が蘇ることに、感謝してます。
MAUI GOLD® PINEAPPLE
http://www.pineapplemaui.com/