「サーフィン」=「波乗り」は、古代より世界各地で行われていた。だが、今のような板の上に立って波に乗るスタイルはハワイで誕生したと言われている。
ハワイアンのルーツは、およそ1500年前にマルケサス諸島から海を渡ってやってきたポリネシア人だ。彼らは、交易や漁業など暮らしのためにカヌーを乗りこなした。そんな海の民が、新天地で目にした素晴らしい波に魅了され、乗ってみようと思うのに時間はかからなかったろう。
ハワイ語でサーフィンは"Hee Nalu"(ヘエ・ナル)。"hee "(ヘエ) は 「滑ること」 、"nalu "(ナル) は 「波」と、文字通り「波乗り」という意味だ。このヘエ・ナルに、ハワイの人々は、庶民から王族の上流階級まで虜になった。王族は5m近いサーフボードを乗りこなし、王族専用のサーフィンスポットを独占していた。ヘエ・ナルは神聖な行為として、人々の暮らしに欠かせなかった。伝承や神話にも登場し、コンテストも開催されて、時には命をかけて競い合ったと言われている。かのカメハメハ大王も優れたサーファーとして知られ、世が世ならプロサーファーとして活躍していたかも!?