聖地という言葉を軽々しく口にしてはいけないことは承知しているが、ノースショアがサーフィンの聖地であることは異論の余地はないだろう。ハワイの島々には、ノースショアと呼ばれるエリアがあるが、サーファーにとってのノースショアは、オアフ島の北海岸に他ならない。距離にしてわずか7マイル(11km)ながら、この海は世界中のサーファーにとっての憧れなのだ。
冬になるとアリューシャン列島の低気圧からウネリが押し寄せ、目を見張るような巨大でパワフルな波がノースショアの至る所で炸裂する。たった11km足らずの海岸線に、ワールドクラスの有数なサーフスポットが点在することから、「7マイルの奇跡」と呼ばれている。シーズンになると、“奇跡”を求めて腕に覚えがあるサーファーが世界から集まってくるのだ。