ハワイ州ラナイ島- 持続可能な島づくりを目指して様々な取り組みを行うフォーシーズンズ リゾート ラナイは、ラナイ島の管理会社であるプラマ・ラナイと連携し、連邦政府が指定する絶滅危惧種「アウィキウィキ」の保全プロジェクトを開始しました。
手付かずの大自然が残るラナイ島には、ラナイ島の固有種を入れて21種もの絶滅危惧植物が生息しています。ハワイ諸島の固有種であるアウィキウィキは、紫色やピンク色の花を咲かせるナタマメ属の植物です。今回のプロジェクトでは、ラナイ島北西部のカエナ付近に自生していたアウィキウィキをリゾートのテニスガーデン内に移植し、アクシスジカなどの外来草食動物から守りながらリゾートの造園チームが育成します。また、繁殖したアウィキウィキから採取した種子をオアフ島のライアン植物園で保管し、数年後にかつて自生地だったフロポエ湾とマネレ湾の沿岸地帯に植栽する予定です。植栽に伴い、アクシスジカやムフロンなどの有蹄動物の侵入を防ぐ柵を取り付けて保護区を設ける計画も進んでいます。
溶岩原や岩の多い沿岸、乾燥した低木地、乾燥林に生育するアウィキウィキは、かつてニイハウ島、カウアイ島、マウイ島、ラナイ島に分布していましたが、ニイハウ島とカウアイ島からは絶滅した可能性が高いと言われています。ラナイ島には現在、20株以上のアウィキウィキが移植された保護区が4ヶ所ありますが、ここ数年の間に島内で確認できた野生株は2個体のみとなります。
プラマ・ラナイの保全部門は、在来種の保全及び管理、外来種の駆除、バイオセキュリティ(新たな外来種の侵入防止)を通じて、島の多様な種と脆弱な生態系の保全に取り組む他、苗床で育てた在来植物を島全体に移植しています。さらに、在来植物、カタツムリ、海鳥を捕食動物や有蹄動物から守る保護柵の設置にも注力しています。プラマ・ラナイが実施している希少植物のモニタリング、種子採取、苗床の増設、植え付けなどの活動はすべて、ハワイ州森林野生生物課から許可を得て行っています。