コロナ禍により延期の憂き目に遭いつつも、「ビッグ・アイランド・チョコレート・フェスティバル」が2022年5月11、13、14日の延べ3日間に渡って開催されました。
コナ・カカオ・アソシエーション(KCA)が主催するこちらのフェスティバルは、ハワイ島にある6つのNPO、カカオ農家、そしてカカオに従事するすべての人々に利益をもたらす、年に1度のファンドレイジング・イベントです。初日はファームツアー、2日目はスターシェフを招いてのセミナー、そして最終日にはガラ・パーティとサイレントオークションが行われ、人数制限の要請はまだされていたものの、たくさんの人手で賑わいました。
2010年に第1回が開催され回を重ねるたびにハワイ島の一大イベントに成長しつつあったのですが、パンデミックのためガラ・パーティは2年に渡りキャンセルされてしまいました。それでも過去9年間で15万ドル以上の利益をもたらしてきており、ハワイ島のチョコレート業界にとってはなくてはならないイベントとなっています。
さてこちらの初日に開催されたファームツアーというのが、ハワイ諸島のみならず、全米で初めてハワイ産カカオを100%使用してチョコレートを商用生産したOriginal Hawaiian Chocolate(オリジナル・ハワイアン・チョコレート)というカカオ農園で、例年行われています。カカオ栽培から天日干し、発酵・乾燥、焙煎、粉砕、摩砕、コンチング、テンパリング、成形加工、梱包まですべてこちらで営まれており、文字通り“farm to table”(農園からテーブルへ)、“bean to bar”(カカオ豆から板チョコへ)が徹底されています。
そもそもなぜ全米で唯一、ハワイなのでしょうか? ……その理由はカカオベルトにあります。