ハワイのサーフィン関連のSNSで注目されている若手サーファーたちがこぞって乗っている新進気鋭のサーフボードブランド「Myers(メイヤーズ)」が生まれたのは2021年のこと。「M」のロゴマークで知られるサーフボード作りを手掛けるシェイパー、カーソン・マイヤーズ氏は、カウアイ島生まれのローカルサーファーです。
Carson Myers/カーソン・マイヤーズ/Myers Surfboards
2022.12.21Carson Myers/カーソン・マイヤーズ/Myers Surfboards
「その日の波のコンディションに合わせたボード選びが、どれだけサーフィンを楽しめるかの重要なポイント。ひとりでも多くのローカルサーファーたちが色んな波に楽しく乗れるサーフボードを作りたい。」
今はなき人気のハワイ発サーフボードブランド、Two Craws(トゥ・クロウズ)に弟子入りし、見様見真似で道具を使わせてもらいながボード作りをはじめたのは2015年でした。
多くのサーファーがショートボードからロングボードまで乗りこなすハワイでは、本人もまたどんなボードでも乗りこなすマルチサーファーの一人です。特定のマニューバーを描くためにどんなボードが必要か、さまざまなボードに乗って経験を積み、自身でボードを作ってみては自分で試乗したりチームメンバーに試乗してもらい、ローカルサーファーたちに比較的リーズナブルでハイクオリティのボードを提供したいという思いで日々研究を重ねています。
「ボードは美しく波に乗れるだけでなく、ボード自体が美しくある必要がある。」
サーフボード作りのクオリティの高さだけでなく、美的センスも抜群のカーソン氏。彼が手掛けるサーフボードがさらに注目を浴びるきっかけとなったのは、女性サーファーに大人気のドライフラワーをあしらったフェミニンなボードデザイン。タイムレスなパステルやアーストーンがシグニチャーのスタイルで、人気のカラーボードは色の細かいトーンをグラッサーに伝えるのも難しく、シェイプからグラスまでカーソン氏本人がすべてを手掛けることにこだわり、1本1本丁寧につくりあげています。
タイムレスな60年代〜70年代のスタイルが好きだというカーソン氏は、トラディショナルなロングボードをモダンタッチに仕上げ、ショートボードはモダンシェイプにトラディショナルなタッチを加え、幅広い層のサーフィンを楽しめるボード作りを目指しています。ハワイのロングボードの歴史は長いけれど、波の質もよいハワイではショートボードが圧倒的に主流。実は、クラシックなシングルフィンのロングボードを手掛けるローカルシェイパーは意外と少ないことから、まだまだカーソン氏が手掛けるボードの人気は始まったばかり。現在はハワイだけでなく日本やカリフォルニアにも取扱店があります。
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