コナコーヒーを愛しすぎる職人たちが誇る、“本気の一杯”をワイキキで

2022.11.28

コーヒー業界30年以上、匠の想いが詰まったカフェ

ワイキキのインターナショナルマーケットプレイス、クヒオ通り沿いにある、お洒落なカフェ「コナコーヒー・パーベイヤーズ/Kona Coffee Purveyors | b. patisserie 」。2016年8月、インターナショナルマーケットプレイスがリニューアルオープンした時、ここに登場して以来とにかく人気。毎朝、長蛇の列ができています。

カフェのオーナーは、レイモンド・スーターさん。あのホノルルコーヒーカンパニーの創始者であり、ハワイのコーヒー業界で30年以上のキャリアを持つすごい方です。

「もともとコーヒーが好きで、若い頃はシアトルのカフェでも働いていたんだ。約30年前、ハワイに戻ってきて、自分が美味しいと思えるカフェがほとんどないのが寂しくて。朝から美味しいコーヒーを飲めないなんて悲しすぎる。だったら自分で始めようと。とくに、大好きなコナコーヒーの美味しさを伝えられるとびきりのカフェを作ろうと思ったんだよ」とレイモンドさん。

そうして1991年に創業したのが、ホノルルコーヒーカンパニーだったのです。

カフェ作りにとどまらず、コーヒー農場とのコミュニケーションや焙煎など、とにかくコーヒー愛が止まらないレイモンドさん。1999年に自らロースターを新設、2008年には大きく成長させたホノルルコーヒーカンパニーを売却し、さらに究極のコーヒー、カフェ作りを目指しました。

そうしてオープンしたのが、ここ、コナコーヒー・パーベイヤーズ。

これまで長い時間をかけて信頼を築いたハワイ島のGreenwell Farmsとパートナーシップを組み、安定してクオリティーの高いシングルオリジンのコーヒー豆を入手。それを自分たちのロースターでていねいに焙煎。品質に圧倒的にこだわり、製造工程にも責任を持って、間違いない一杯を提供する、レイモンドさんの“夢のカフェ”です。

焙煎はフードサイエンティストの奥様が担当

レイモンドさんの奥様、ジャッキーさんはフードサイエンティスト。コーヒーに対して科学的な側面から向き合える、特別な存在です。個々のコーヒー豆の特性を見極め、科学的にアプローチすることで、独自の美味しさを引き出すことができるのは、本当に唯一無二の強み。もちろん、農場やコーヒーに対する愛情、リスペクトも忘れません。

「厳選した豆を使って納得いく焙煎ができるよう、常に自分の目で品質を確かめながら、ていねいに作業しています。豆の状態や気温などの状況で、微妙に焙煎の詳細も変わってくるんです。いつ、どんな豆を、誰のために、どのようにローストしたか、すべてサンプルをとって徹底的に確認しています」とジャッキーさん。

そう、このロースターでは、自社のカフェだけでなく、ハワイで名だたるレストラン、著名なホテル、カフェ、そしてショップなどのためのオリジナル焙煎も行っているんです。美味しいコーヒーを提供できることは、どのお店にとっても必要で大切なこと。信頼関係があってこそ任される。いろいろな絆を感じながら、焙煎の様子を見学させてもらいました。

ロースターにはテイスティングルームも併設され、カッピング(テイスティング)を定期的に行っています。ジャッキーさんは、アメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)のスペシャリストリードインストラクターも務めるほどの達人。そんな彼女の冷静な判断と、レイモンドさんのあふれんばかりのコーヒーへの情熱が作り上げているのが、コナコーヒー・パーベイヤーズ。

だとしたら。それはもう、圧倒的すぎる最強タッグ。

ここのコーヒが「至極の一杯」と呼ばれるのも納得ですよね。

夢のカフェゆえ、ペイストリーも妥協しない

カフェでは、その美味しいコーヒーとともにクオリティーの高いペイストリーが食べられるのも大きな魅力です。

「僕の理想のカフェでは、コーヒーが美味しいのはもちろん、一緒に楽しめるペイストリーも一流のものを提供したかった。ジャッキーとサンフランシスコで出会った “b. patisserie” のペイストリーに惚れ込んで、なんとかハワイのカフェで扱えるようにしてもらったんだ。今でも年に数回、オーナーのべリンダとミッシェルがサンフランシスコから来てくれて、パティシエへの指導や新メニューのレシピをシェアしてくれるんだよ。彼らとは、本質的な想いがとても近いんだ。おたがいのこだわりが合致して最高のカフェを作れたと感じているよ」とレイモンドさんが嬉しそうに話してくれました。

そう、ここのペイストリーは、これまた本当に秀逸なんです!ハワイでこんなに美味しいクイニーアマンが食べられるなんて。2016年にカフェがオープンした時、ざわざわするくらい大きな話題になったのを覚えています。

ちなみに、b. patisserieのクイニーアマンとクロワッサンは、料理界のアカデミー賞とも言われるジェームズ・ビアード賞を受賞している逸品なんです。これがワイキキで、こだわり抜かれたコナコーヒーと一緒に食べられるなんて!

ほんと、ありがたい。拝みたくなるよ…。

スタッフみんな、誇りを持って働けるってすごい!

そしてこのカフェは、スタッフさんも素晴らしいんです。みんな、自分たちのお店に誇りを持っているというか、絶対にクオリティーを下げないでお客さんに満足してもらいたい、っていう思いがヒシヒシと伝わってくる。

大きな声じゃ言えないけれど、こういう姿勢を続けられるお店って、ハワイではあんまり多くない…と思うのですよ。

バリスタも、パティシエも、笑顔で迎えてくれる。ロースターで働くスタッフも、この通り。チームワークばっちり。みんなが同じ方向を向いてがんばってる。

だから心地いい。だから何度も通いたくなるんです。

全米チャンピオンの日本人バリスタにも出会える

さらに!ここには、エアロプレスの全米チャンピオンにまでなったバリスタがいるんです。しかも、日本人女性!その名はトワ・イガワさん。

空気圧を利用してコーヒーを抽出する「エアロプレス」という技法のコンテストで、ハワイ代表となり、そのまま全米大会で優勝してしまったのだそう。すごいですよね。

そんな彼女がいれる「トワ・スペシャル・エアロプレスコーヒー」が飲めるのは、世界中でここだけ。すごい人とすごい素材とすごい技が奇跡的に集まった、本当に特別なカフェなんですっ!!

コーヒーを愛す達人たちの手による“特別な一杯”がここに

クヒオ通りに面した、ウッディで開放感あるカフェは、その洗練された雰囲気とともに清潔感にもあふれています。じつは、オーナーのレイモンドさんは、そこにも深いこだわりを持っています。

「どんなにコーヒーが美味しくても、お店やテーブルが汚れていたら気持ちいい時間を過ごせないでしょう?まずはきれいで、キラキラした場所を用意しなくちゃ。そこで、最高の朝を迎えてもらいたいんだ。だから毎朝、自分でも清掃をしているんだよ」。

オーナーが毎日清掃?びっくりしますが、たしかに開店前の6時頃、レイモンドさんがお店の周りを掃除している姿、見たことある。あれ、幻じゃなかったんですね…。と思っていたら、インタビューが終わったとたんに、テーブルを拭き始めました。気になっていたんですね。ほんと、すごい。

新しいスタッフが入ると、オーナー自ら清掃の仕方をレクチャーするのもコナコーヒー・パーベイヤーズの決まりごとなんですって。だからこそ、みんなオーナーやお店をリスペクトして働けるんだな。素敵!

もともとこのカフェが大好きで、本当によく通っていたのですが、お話を聞けば聞くほどその魅力が増して、さらに愛おしくなってしまいました。とにかく、愛が満ち溢れている!

コーヒーをこよなく愛する職人気質のこだわりオーナー、冷静かつ科学的に圧倒的に美味しいコーヒーを生み出す達人のオーナー夫人、食のアカデミー賞を獲るほどのパティシエ、そして誇りを持って働くすべてのスタッフさんたち。みんなの想いが、ぎゅーっと詰まっているのが、コナコーヒー・パーベイヤーズなのです。

最近は「スペシャリティコーヒー」という言葉も知られるようになり、美味しいコーヒーへの関心が世界中で高まっています。世界三大コーヒーのひとつとも呼ばれるコナコーヒーの魅力をあらためて見つめ、ブレンドではなく本当のコナコーヒーを頑ななまでに守って提供しようとするレイモンドさん&ジャッキーさんの熱き想い。ぜひ、次のハワイでじっくり味わってみてください。

本当に、本当に。極上な気持ちで朝をスタートできるから。

●Kona Coffee Purveyors | b. patisserie/コナコーヒー・パーベイヤーズ

URL https://konacoffeepurveyors.com/
住所 2330 Kalakaua Ave #160Honolulu, Hawaii, 96815
インターナショナルマーケットプレイス1階
営業時間 7:00〜16:00

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