幼い頃から絵を描くのが大好きだったケイトさん。小学校から高校時代まで熱心に絵画教室に通い、クリエイティブであり続けた。高校卒業後はバージニア州の大学に進学してコミュニケーションアートを専攻。学位取得後は、ハワイに戻ってフリーランスのイラストレーターとしてフルタイムで活動を開始した。
大学在学中も卒業後も、好んで画材道具屋や額装屋で働いた。収入を得ると同時に自分のアートに活用できそうなスキルや知識を身につけ、また従業員の割引制度を活用していたそうだ。もちろん、その間にもフリーランスでデザインの仕事を受けたり、壁画制作をしたり精力的に活動をしていたが、程なくしてチャンスが訪れた。
アーティストとしてのキャリアのきっかけを作ったのが、以前パウ!・ワウ!・ハワイ(Pow! Wow! Hawaii)と呼ばれ、現在はワールドワイド・ウォールズ(Worldwide Walls)に改名し、年に一度開催されていたカカアコの一大壁画イベントへの招待だった。
「ハワイのアーティストだけではなく、世界中から招待されるアーティストたちが一堂に会するビッグイベントで、参加者とオーガナイザーたちが時間と知識と能力をこのイベントのために全力で共有し、サポートし合うという素晴らしい体験でした。このイベント参加後に、様々なチャンスが訪れましたね」とケイトさん。
小さなプロジェクトから徐々に大きなプロジェクトへの依頼が増えていき、口コミで存在が知れ渡るように。もちろん、インターネットの力も大きかった。
「とあるアートディレクターから問い合わせがあって、『スケーターガール』とか『サーフポスター』とグーグルして私の存在を知ったそうなんです。びっくりしましたね!」
こんな調子で、サーフコンテストやプロゴルフ大会のビジュアルアートをとんとん拍子に手がけていったというのだから、技術や才能はもちろんだが、ハワイの口コミの強さとモダンテクノロジーの凄さを体現してキャリアを築いたツワモノだ。