ハワイ島で一番美味しいフードトラックはどこ?と聞くと、揃いも揃って皆が名を挙げるのが、こちらの”O'z Kitchen”(オーズキッチン)。Googleの口コミでも驚異の4.9! ハワイ島のレストランでここまでの高得点を叩き出しているのは、上位5%のみです。しかも本格始動してからまだ1年あまりというのに、いつ行っても黒山の人だかり。
ハワイ島でいちばん美味しいフードトラック!お値打ちすぎる美食が堪能できるハワイ島の台所【前編】
2023.09.18そこでは老いも若きも皆が集っており、ある種のサロンのようになっています。かくいう私も、取材対象の広報担当者に偶然出会って話がサクサク進んだり、友達のご両親にお会いして友達を差し置いて話し込んだり、と、ケアラケクア(Ke 'Ala Ke Akua:ハワイ語で神への道)という土地柄の、なんだか不思議なことが起こる引力などを感じる場所なのです。
もちろんハワイ島の大人気ガイドさんたちも、こぞって紹介しています。
ビッグジンさんによる初出!2021年9月
まさしのネーチャースクールも取材に!
ようやくフードトラックが太平洋を渡って到着!2022年1月
ハワイ島の大人気ガイドであったトモさんが配偶者様の郁生さんとフードトレーラーを始めるため独立し、密かなる野望であった飲食の道へ進んだのは、2020年のこと。同僚であったトシさんが加わり、順風満帆かと思われました。
しかしコロナ禍ということもあり、なかなか思うように物事が進まず(なかなか進まないのは、コロナ禍関係なくハワイの常であったりしますが)……。
ビッグジンさんの動画にもあるようにフードトラックが届くまでに半年を要したので、最初はテントを張って手作りのコンロで営業をスタートしたり、語るも涙、聞くも涙の艱難辛苦を乗り越えてきました。
トモさんとユウキさん
こう見えてもなんと4児のご両親です!
鯛焼きを作るトシさん
こちらはタロイモのたい焼き
ということで、長すぎた前口上でしたが、至極のフードメニューをご紹介します。
第一品目、牛丼
まずはシグネチャーメニューであるUSDAプライムの牛肉を使ったBeef Bowl(牛丼)。
トモさんが子供の頃に牛丼を初めて食べて「こんなに美味しい食べ物があるのか!」と感動した思い出があるそうで、お店を始めるにあたって、いちばん最初に開発されたメニューです。
こちらの牛丼で使われる牛肉は、USDAプライムビーフというアメリカ産牛肉のなかでも上位2%に格付けされる、サシ、味わい、そしてジューシーさや柔らかさのすべてにおいて最上位ランクのお肉で、それを毎朝スライスして使っています。
生姜の優しい風味がほのかに薫る牛肉を噛み締めると、上品な味わいと深みのある旨みが口いっぱいに広がり、どんどん箸が進みます。甘すぎる牛丼が苦手な方でも、きっとやみつきになること間違いなし! さらに、刻み寿司ガリがこれまたいい仕事をしております。あえて現地の”アロハ醤油”を使い、ハワイでしか出せない味を追求しているそうです。
しかも、こちら、なんと$8というお値打ちすぎる逸品。シグネチャーメニューというだけあって、こんなにお肉がたっぷりと惜しげもなく使われているのに、採算度外視の努力には本当に頭が下がります。
特筆すべきは、ほとんとすべてのメニューにアラカルトがあり、単品でも頼めるということ。牛丼で言えば、アタマ(牛肉と具)だけが頼めるので、炭水化物が必要のない人にもピッタリ! しかもアラカルトで頼めば牛丼は$5です。家でお米さえ炊いておけば、5ドルでこんな美味しい一食が賄えるとは……。
第二品目、唐揚げ&トンカツのハーフアンドハーフ(アラカルト)
こちら鳥の唐揚げとトンカツがハーフアンドハーフで楽しめる大人気メニューです。オーズキッチンの鳥の唐揚げとトンカツは本当に美味しいので、2つの味が楽しめるなんて僥倖は、まさにジャパニーズおもてなしスピリット。
Fried Chicken(鳥の唐揚げ)は、さっくりした片栗粉の衣を薄くまとったジューシーな鳥もも肉に、旨味の効いた下味がしっかりと染み込んでおり、ほのかに薫る生姜の風味で食欲増進! ハワイ島で作られているお酒の酒粕が隠し味ということで、何層にも感じる味に深みが出ています。
その上、カラリと揚げられているので、いくらでも食べられてしまいます。白胡麻の風味も小憎い演出で、さすがやはり神は細部に宿る、ですね。これ次回はハーフではなく一品アラカルトでオーダーしなくてはと誓いました。
ちなみに唐揚げに胡麻がかかっているので、どういった発想でかけられているのかと聞いたところ……。
郁生さん「なんでだっけ?」
トモさん「あれ?普通唐揚げってゴマなかった?」
郁生さん「そういや普通かかってないよね」
そうおふたりは丁々発止のやりとりをしながらと今日も唐揚げにゴマをかけているそうです(笑)。
そしてPork Katsu(トンカツ)。こちらはカツレツ的な、昭和6年創業の老舗洋食店『日本橋たいめいけん』の「カミカツ」のような、おつまみにもおかずにもピッタリの一品です。
こんなに油っぽくなくてカラッとしていて熱々でも冷めても美味しいカツが、ハワイ島で食べられるなんて! 味わい深い衣がギュギュっとサクッと豚肩ロースと渾然一体となっており、衣がはがれるのが当たり前のカツ事情に喝を入れる気合の入ったカツです。しかもデミグラスソースベースの自家製トンカツソースが合いすぎて、ママカリと呼びたくなる米泥棒っぷり。
Fried Chicken(鳥の唐揚げ)、Pork Katsu(トンカツ)共に定食は$11ですが、アラカルトで$7、そしてこのハーフアンドハーフも定食は$11、アラカルトで$7です。
定食で頼んだ際についてくる自家製マックサラダと、人参と香味野菜をブレンドした自家製ドレッシングがかかっている千切りキャベツがこれまた美味しすぎて、これも単品で頼みたいほど。ほとんどすべてのソースが自家製という驚異のこだわりですが、独自アレンジされたソースやドレッシングの美味しさが異常です。
ちなみにハワイでプレートランチを頼むとほぼほぼついてくる「マカロニサラダ」、ロコ達は「マックサラダ」と呼びます。この「マックサラダ」も思っていたより難しかったそうなのですが、こちらも試行錯誤の末のオリジナルレシピで、今まで食べたマックサラダの中でいちばん美味しかったです。
第三品目、焼きそば
麺が大好きな外国の方々にも大人気なこちらのYakisoba(焼きそば)。この日も何人かが召し上がってらっしゃいました。こちらの焼きそばも、焼きそば専門店レベルの味わいに、一口目から驚きます。モチモチの細麺と小麦の豊かな風味に、喉越しも滑らか。ふんだんに入った豚肉とキャベツがアクセントになっており、一本一本の麺が際立っています。麺の香ばしさを活かすソースは、もちろん自家製。ソースの味に頼らないO's Kitchenの焼きそばを食せば、ジャンクな焼きそばの概念を越えて、「焼きそばとはなんぞや」という境地で試行錯誤されたんだなというのがよくわかります。
ソースと油の過不足なさが1番難しい料理である焼きそばですが、こんなに油が美味しい焼きそばも初めてだと思っていたら、なんと惜しげもなくハワイ島産のマカダミアナッツオイルで調理されているそう。パルミトレイン酸とオレイン酸、そしてビタミンEやミネラル、不飽和脂肪酸が豊富に含まれるマカダミアナッツオイル。食べれば食べるほどキレイが叶えられてしまうかもしれません。
そして……、これでなんと$9! これが10ドル以下なんて、もう頭が(以下略)。
あまりの美味しさの渦に巻き込まれて、あれもこれもと欲張ってしまったので、後編に続きます!
後編のラインアップは、「美味しすぎるビーガン対応のカレー」、「驚きのカリフォルニアロール」、「フレッシュ自家製フルーツソースのシェイブアイス」、と週末限定「珠玉のたい焼き」の4本です。オーズキッチン、名前の由来にも迫ります!
【オーズキッチン:O's Kitchen】
所在地:
79-7552 Mamalahoa Hwy, Kealakekua, HI 96750
シェイブアイスとたい焼きは週末のみ提供
営業時間:
月曜日 11時00分~16時00分
火曜日 11時00分~16時00分
水曜日 定休日(隔週水曜日休:詳細はインスタでチェック!)
木曜日 定休日
金曜日 定休日
土曜日 11時00分~16時00分
日曜日 11時00分~16時00分
電話: (808) 437-3193