ほぼ、殆どのハワイ州民が歌える曲といえば、1967年にハワイ州歌として認定された「ハワイ・ポノイ」です。
「ハワイ・ポノイ」は、ハワイ王朝第6代君主、カメハメハ5世(プリンス・ロット)が、カメハメハ大王の誕生日を初めて祝うこととなった、1872年6月11日に王国おかかえのバンド、ロイヤル・ハワイアン・バンドに演奏させよう!とひらめいた(であろう。。と私は推測)事から、「ハワイ・ポノイ」のビハインド・ストーリーはスタートします。
作曲の依頼を受けたのは、当時、オーケストラ音楽に長けていたドイツ帝国の音楽ディレクターHENRI BERGERです。彼が、スコアを携えて、ハワイに到着したのは文献によると1872年6月5日。カメハメハ大王のお誕生日を祝うセレモニーまで、練習できるのは5日間しかないことから、ロイヤルハワイアンバンドのメンバーは、大急ぎで練習し、栄えある発表の日に臨んだとことでしょう。
その最初の演奏の際のタイトルは「HYMN TO KEMEHAMEHA 1」(偉大なカメハメハ大王への賛歌)と発表され、その後、歌詞をつけたのは、1874年2月12日に選挙で圧勝し、第7代君主となったカラーカウア王。
即位年の自らの誕生日(1874年11月16日)にカワイアハオ教会で発表し、その後、1876年にハワイ王国の国家として認定、王国が倒れるまで(1894年)歌われ続けました。
ハワイ州歌として返り咲くまでの途中のブランクはあったとはいえ、140年間、受け継がれている類い稀な曲であると思います。
PS
日本への公式訪問した、初の外国人元首であったカラカウア王です。1881年3月4日に横浜港へ到着した際、明治政府は歓迎の意を表し、「ハワイ・ポノイ」で出迎えたそうです。以下のYOUTUBEは、静岡大学教育学部付属浜松中学校の体験学習時にホノルルで歌った「ハワイ・ポノイ」です。(撮影BY REIKO T.ROGERS)