レッドワード・カアパナ

Ledward Kaʻapana

プロフィール

スラックキー・ギター・レジェンド、レッドワード(レッド)・カアパナは1948年生まれのハワイ島カラパナ出身。カラパナの地がミュージシャンとしてのレッドを生む重要な要素だった。
「電気もテレビもラジオもなかったから、自分たちで楽しめることが必要だった。どの家に行っても誰もが音楽を演奏していたよ」
庭先での即興演奏会、ジャムセッションは夜通し、さらに数日続くこともあったという。
そんな家族の集まりの中でハワイ音楽の伝統を見て、聞いて、実践して、身につけていった。

閉ざされたカラパナも外界からの影響をシャットアウトすることはできなかった。10代のレッドにとってそれは他でもない音楽、当時(60年代)のロックンロール、カントリー、ジャズ、ラテンだった。
音楽ファンの耳には、このころの影響が後のレッドのギター・サウンドに聞き取れるはずだ。特に顕著なのは初期のロックンロールに多大な影響を与えたカントリー・ギタリスト、チェット・アトキンスの影響だ。
(筆者は初めてレッドのギターを聞いたときとても懐かしく感じて不思議に思ったものだ。エルビス・プレスリーの初期のレコーディングで聞かれるギター(チェット・アトキンス奏法のスコッティー・ムーア)によく似ていたからなのだ。)

ハイスクールを卒業すると、双子の兄弟ネッドといとこのデニス・パヴァオとともに、ハワイ音楽史に残る伝説的バンドとなる『フイ・オハナ』を結成する。70年代を通して時代をリードするバンドとして人気を博し、計14枚のアルバムを残す。
音楽でハワイアン・ルネッサンスをリードしたフイ・オハナは1978年に解散してしまう。

レッドがソロ・デビューを果たすのは1983年、アルバム『Lima Wela』を発表した翌年、1984年ナ・ホク・ハノハノ「インストゥルメンタル・アルバム賞」を受賞する。

ソロ活動と並行して新バンド『イコナ』での活動をスタート、1986年にはイコナとしてナ・ホク・ハノハノ「コンテンポラリー・アルバム賞」を受賞。
1988年には限定的な再結成フイ・オハナとしてリリースした『Pua Carnation』でナ・ホク・ハノハノ「シングル賞」を受賞。
1989年にはアルバム『Simply Slack Key』でソロとして2回目のナ・ホク・ハノハノ受賞。
この年、レッドにはもうひとつ嬉しい出来事があった。米本土ツアー中にカントリーミュージックの聖地ナッシュビルで彼のギター・アイドル、チェット・アトキンスに初めて会うことができた。これをきっかけに後にチェットとの共演も果たすことになる。

90年代以降もレコーディング、ライブ、多くのアーティストとのコラボレーションと精力的に活動を続け、2001年にはアルバム『Black Sand』でナ・ホク・ハノハノ「インストゥルメンタル・アルバム賞」 、2017年には『Jus Press Volume 2』で「ウクレレ・アルバム賞」受賞している。

ディスコグラフィー

Lima Wela (1983)
Jus' Press (1985)
Simply Slack Key (1988)
Still Pressin' (1989)
Led Live (1994)
Waltz of the Wind (1998)
Black Sand (2000)
The Legend (2010)
Jus' Cruizin' (2014)
Nahenahe (2015)
Kīhōʻalu - Hawaiian Slack Key (2015)
Grandmaster Slack Key Guitar (2016)
Jus Press Vol.2 (2016)
Fran Guidry And Ledward Kaapana ‎– Kaleponi & Kalapana Instrumental Slack Key Duets (2019)

アーティスト名
レッドワード・カアパナ
出身地
ハワイ島カラパナ
ウェブサイト
http://www.ledkaapana.com/
ナ・ホク・ハノハノ・アワード
1984年ナ・ホク・ハノハノ「インストゥルメンタル・アルバム賞」Lima Wela (1983)
1986年ナ・ホク・ハノハノ「コンテンポラリー・アルバム賞」Jus' Press (1985)
2001年ナ・ホク・ハノハノ「インストゥルメンタル・アルバム賞」Black Sand (2000)
2017年ナ・ホク・ハノハノ「ウクレレ・アルバム賞」Jus Press Volume 2 (2016)

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