住民も旅行者も満足する持続可能な観光事例(ハナウマ湾自然保護区)

2022.06.30

オアフ島南東部に位置するハナウマ湾(Hanauma Bay)は、日本人旅行者にとってダイヤモンドヘッドと並び、知名度の高い観光スポットとして知られています。ハナウマ湾の“ハナウマ”はハワイ語で「湾曲した」という意味を持ち、文字通りハナウマ湾は火山の噴火によって形成され、波の侵食によって湾曲した美しい入江となり、全米でナンバーワンのビーチに選出されたこともあります。海水の透明度が高く、ハワイ州の魚「フムフムヌクヌクアプアア」(ハワイ語で「豚のように鳴く角張った魚」と言う意味)という熱帯魚をはじめ、数多くの海洋生物が生息し、シュノーケリングスポットとして毎日大勢の観光客で賑わっています。
正式名称はハナウマ湾自然保護区(Hanauma Bay Nature Preserve)。

背景:

ハワイ先住民は何千年もの間、ハナウマ湾で生活していました。1800年代のハワイの王族は、娯楽と釣りのためにハナウマ湾によく滞在していたという記録が残っています。これまでハナウマ湾には1日平均3000人、年間約100万人の観光客が訪れ、オアフ島でトップ3の観光スポットになっていました。ハナウマ湾の海洋環境が長年放置され荒れ果てたことから、海洋生物保護を目的として、1967年に海洋生物保護区域に指定されましたが、海洋生物に触れたり、サンゴ礁の上を歩いたりなど、その後も訪問者による海洋生物や海洋環境への配慮に欠けた行動が目立ち、2002年に環境保護計画の一部として、記録映像や展示から保護活動について学べる「海洋教育センター」をハナウマ湾の入り口に設置し、ハナウマ湾への入場者全員に9分間のオリエンテーションビデオの視聴が義務付け、ハナウマ湾に生息する海洋生物の保全や安全規則について学び、理解を深めていただくことになりました。

ハナウマ湾への入園制限とオンライン予約システムの導入:

ハナウマ湾では、デリケートな海の生態系を取り戻すための大規模な修復が行われた後も、積極的な保護活動を展開しています。ハワイ州は、ハナウマ湾自然保護区の環境に配慮して、2021年7月1日より入場料金を12ドルから25ドルに引き上げたほか、ハナウマ湾の美しい自然資源への影響を教訓化するため、1日当たりの入場者数を1400人(10分毎に40人まで)と上限を定めました。

また、入場時の混雑を避けるため、2021年4月26日にオンライン予約システムを導入し、入場するためには予約が必須となりました。予約は来場する48時間前から取ることができます。ハナウマ湾自然保護区では、入場前に9分間のオリエンテーションビデオの視聴が義務付けられていますが、予約時間はオリエンテーションビデオの視聴時刻になっています。

ハナウマ湾自然保護区
営業日時: 水曜日から日曜日までの午前6時45分〜午後4時
休 園 日: 毎週月曜日・火曜日、クリスマス(12月25日)、元旦(1月1日)
入場料金: 25ドル(12歳以下の子供、州民は無料)
公式サイト: https://hanaumabaystatepark.com/

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