ホノルル・レール・トランジットの進捗状況

2022.12.02

ホノルル・レール・トランジット（Honolulu Rail Transit: HART）とは

オアフ島西側のカポレイからホノルル国際空港を経由し、ホノルル中心部のアラモアナまでを結ぶ鉄道路線です。ホノルル・レール・トランジットの構想は2012年に計画され、東カポレイからアラモアナまでの20マイル（約32km）、21駅の路線を建設する予定です。東カポレイからアラモアナまではおよそ40分。車両編成は4両で、自動無人運転方法が採用されます。車内にはWi-Fiが完備され、運行時間帯は午前4時から午前0時までを予定しています。ホノルル・レール・トランジットの車両の設計・製作を手掛けるのは日本の日立製作所の子会社「日立レールイタリア社」で、車両の組み立ては「日立レールUSA」で行います。ホノルル・レール・トランジットの鉄道計画は、オアフ島西側のカポレイやエヴァで住宅都市開発が進んだことから、車での通勤や通学によって州間高速道路ハワイ1号線（Interstate H-1）の渋滞が年々悪化し、ホノルル中心市街地における深刻な交通渋滞を緩和することを目的に計画されました。これは、温室効果ガスの排出削減にもつながり、脱炭素にも大きく貢献します。

https://honolulutransit.org

当初計画の進捗状況、レール20マイル21駅の再建について

ホノルル・レール・トランジットの建設は2014年より始まりました。2021年末までに東カポレイからアロハスタジアムまでの15kmが開業する予定でしたが、電線の地中化工事の問題や新型コロナウイルス感染症のパンデミックなどの影響により工期が遅延しています。当初の全線開通予定は2031年3月を予定していましたが、2022年3月現在において、資金、建設コスト、資材供給、建設予算、労働力などの問題に直面して工期が遅れています。

プロジェクト全体の資金不足に直面したHARTは2022年6月3日、連邦交通局（FTA）に2022年再建計画（Recovery Plan）を提出しました。2022年再建計画では、ハレカウウィラ通りとサウス通りの交差点にあるシビックセンター駅を暫定終点とし、パールハイランド駐車場整備を延期することで、事業範囲を短縮することを提案しています。HARTは引き続き、プロジェクトの次の段階でアラモアナ・トランジット・センターまでの全範囲を完成させることを目指します。HARTは、この再建計画がFTAによって承認されることを期待しています。

今回の縮小案以外では、鉄道建設は大きく前進しています。最初の運転区間は、2022年8月29日に試運転を開始し、鉄道のシステムが稼働する前の最終的な一連の検証を行っています。第2運転区間は、物理的な建設がほぼ完了し、今年後半からシステムの設置が始まりました。また、第3運転区間では、鉄道工事開始前に必要なユーティリティの移設工事が最近開始されました。

運転区間1の開通予定はいつですか？
一般の利用者へのサービス開始を決定する責任を担うのは、市の交通サービス局（DTS）です。 HARTは区間1の鉄道資産が2023年初頭にDTSに移管され、その後すぐにDTSが開通するものと期待しています。

一度に走行する列車の本数、各駅への到着頻度を教えてください。
運転区間1では、イースト・クアラカイ（東カポレイ）駅からハーラワ（アロハ・スタジアム）駅まで、4両編成の列車が最大5本同時に運行される予定です。

運転区間2の開業時期はいつ頃を想定しているのでしょうか？
HARTは、2025年3月までにDTSに当該資産を譲渡する予定です。

運転区間3の今後の計画について教えてください。
HARTは、2031年3月までにDTSに資産を譲渡する予定です。

ホロカードで鉄道に乗るには、料金はどのくらいになりますか？
ホノルル市と郡の料金徴収委員会は、まだ鉄道運賃を提言していません。

列車1本当たりの乗車定員数は何人ですか？
4両編成の各車両には188席あり、フル稼働で列車1本800名まで乗車可能です。