長引く低迷から回復基調にある住民の観光意識 「2022年秋の住民意識調査」の結果を発表

2023.02.15

ハワイ州産業経済開発観光局(DBEDT)は、「2022年秋のハワイ住民意識調査」の結果を2023年2月8日に発表しました。この調査結果によると、ハワイ州の住民は、観光の経済効果と住民の生活の質のバランスを取るために、より多くの努力がなされていると感じていることがわかりました。

具体的に調査結果では、44%の住民が「自分の島では観光がより良く管理されている」と答え、67%が「観光による地域社会への影響を管理するために税金を使うべき」と回答するなど、観光に対する管理の考え方が浸透していることが示されました。また、ハワイ・ツーリズム・オーソリティ(HTA)のデスティネーション・マネジメント・アクション・プラン(DMAP)や、HTAの観光に対する管理への取り組みを知っている住民は、より好意的な見解を持っていることもわかりました。

HTAの局長兼最高責任者であるジョン・デ・フリーズは、「潮目が正しい方向に変わりつつあるのは、地域のステークホルダー、政府機関、観光産業のパートナーとの連携によるデスティネーション・マネジメントの取り組みが功を奏したことが大きい」と述べています。また、「私たちは、地域社会に直接資金を投入し、州内のホットスポット(局所的な混雑地域)における効果的な変化と観光の影響を軽減する努力を続けています」と述べています。

観光に対する住民の関心は、現在、経済的利益と生活の質とのバランス、そしてこのバランスを改善する観光管理の取り組みによって形成されています。今回の秋のハワイ住民意識調査で住民感情を向上させた要因の上位3項目は、「雇用機会」、「地元企業の支援」、「住民のためのショッピング、ダイニング、エンターテイメントの選択肢の創出」でした。

また、今回の調査で67%の住民がハワイの産業としての観光に好感を持っていると回答しました。前回の調査と比較して、観光が問題になることよりも多くの利益をもたらしていると答えた住民が増え(57%)、2019年の水準(58%)に近づきました。一方、観光が問題になることよりも利益をもたらしているとの考えに反対した人の意見の中には、「過密状態」、「環境破壊」、「文化・伝統・土地(アイナ)を尊重しない」などの問題への対処が挙げられ、改善の機会が必要とされています。

住民の55%が観光はハワイ州にほぼプラスの影響を与えていると答え、37%が観光は自分と自分の家族にとってほぼプラスになっていると感じていると回答しています。一方、67%が「自分たちの島は観光客のために地元の人々を犠牲にして運営されている」という意見に賛成しています。

「住民満足度」は、HTAのハワイ観光戦略プラン2020-2025の主要業績評価指標(KPI)のひとつです。他の3つのKPIは、「1日の旅行者の平均支出額」、「旅行者満足度」、「旅行者総支出額」です。

住民意識調査は1988年から実施しています。今回発表した2022年秋の住民意識調査は、DBEDTが本調査の委託会社として選定したオムニトラック・グループ社によって実施されました。今回の調査は、2022年10月19日から12月3日にかけて、4つの郡の住民に対して電話およびオンラインで調査を実施しました。

2022年秋の住民意識調査の結果は、2022年5月7日から7月30日までの期間に実施された2022年春の住民意識調査と比較されています。

2022年秋の住民意識調査結果の報告書は、HTAの公式サイトで公開されています。
https://www.hawaiitourismauthority.org/media/10335/dbedt-resident-sentiment-fall-2022-final-0122623_accessible.pdf

本件に関するハワイ・ツーリズム・オーソリティのリリースはこちら
Resident Sentiment Toward Tourism Recovering After Prolonged Downturn
Results of Fall 2022 Resident Sentiment Survey Released
https://www.hawaiitourismauthority.org/media/10403/23-03-hta-fall-2022-resident-sentiment-survey-results_nr.pdf

2023年1月 ハワイ観光統計
ハワイ観光統計・意識調査
2023年1月 ハワイ観光統計
2023.03.07
レポートのコラム一覧
2022年12月 ハワイ観光統計
ハワイ観光統計・意識調査
2022年12月 ハワイ観光統計
2023.02.01

「レポート」の最新レポート