マウイ・ヌイDMAP 2021-2023 活動計画

マウイ・ヌイDMAP（デスティネーション・マネジメント・アクション・プラン）2021-2023は、運営委員会とコミュニティによって作成されました。HTAはコミュニティからの意見・提案の要点を取り入れ、それを活動計画に転換したものもあります。活動計画は運営委員会が特定し、コミュニティからの意見・提案に基づいて形成されました。

マウイ・ヌイ＝マウイ島、モロカイ島、ラナイ島

マウイ・ヌイのコミュニティは、島への訪問者数やレンタカーの台数を制限することに言及しました。島への人の移動や島と島の間の人の自由な移動はアメリカ連邦政府の管轄下にあるため、残念ながら、HTAはこれらをコントロールすることはできません。同様に、ビジネスも法律に違反しない限り、島では自由に活動することができます。DMAP策定の目的は、観光客が訪れる前後に各島でどのように観光管理するのが最善か、また、観光客が訪れた際はどのように互いに思いやりの心（マラマ）をもって接するかについて、コミュニティから意見を集めることでした。これには、私たちの「土地（アイナ）」を守り、永続させるための配慮も含まれます。しかし、これは特定の島やハワイに誰が来られるか、来られないかを決めることではありません。

主要な活動計画は、HTAの戦略プランの4つの柱（自然資源、伝統文化、地域社会、ブランドマーケティング）に沿って、機会とニーズを特定した内容、担当期間、行動開始のタイミングを記した表によって確認することができます。この計画を前進させるのに役立つ組織やビジネスがさらに特定されていくことになります。

長期的な達成の指標は、HTAの戦略プランの4つ柱の全体的な重要業績指標を通じて測定されます。住民の満足度、訪問者の満足度、1日の訪問者平均消費額、訪問者総消費額です。「マイルストーン」とは、明確に定義された活動計画の実行に向けた進捗を判断する定性的な方法です。マイルストーンの達成は、進捗状況を管理するための区切りや中間目標の完了を意味します。

Action A
レスポンシブル・ツーリズム（責任のある観光）の啓発のために、到着前と到着後に訪問者に共感してもらうためのマーケティングコミュニケーションプランを実践
A.1 マウイ島におけるリジェネラティブツーリズム(再生型観光)の在り方を定義し、その実現に向けたマーケティングプラン、ブランディングプランを開発し実行する。
A.2 goHawaiiアプリを見直し、リアルタイムの情報、交通情報、イベント、地域ならではのマナー、環境保全、立入禁止区域情報など、島に特化した機能を追加した地域限定のアプリが望まれる。
A.3 SNSを含め、島のマーケティング/ブランディングプランにおいて、更新されたgoHawaiiアプリの活用を奨励する。観光関連企業にもgoHawaiiアプリや訪問者への教育プログラムを一緒にプロモーションしてもらうよう協力を仰ぐ。
A.4 機内や空港で、レスポンシブルツーリズム（責任ある観光）の啓発活動を継続し、必要な予算を確保する。

Action B
海洋、淡水、陸上の生態系と生物多様性を守るためのプログラムを開発し、資金提供を継続する
B.1 ハワイの日焼け止めに関する州法の認知度をgoHawaiiアプリや他の教育プログラムを通して拡散し、環境に配慮し、推奨された日焼け止めの使用度を高める。
B.2 科学的データに基づき、ホットスポット（人が多く集まる場所）の収容できる訪問者数の上限を調査する。ホットスポットを維持・繁栄させるために、訪問者数を制限することの重要性について、住民や訪問者へ理解してもらう活動を継続する。
B.3 予約システム（East Maui Reservation and Itinerary Systemなど）を試験的に導入し、実際に収容できる訪問者数を把握するとともに、マウイ島内の他のホットスポットも同様に、一か所に人が集中しない方法を模索する。
B.4 観光関連企業へ、資源のリサイクル、水の再利用、有機的な土地利用、再生可能エネルギーの導入を奨励し、必要に応じてインセンティブを提供する。これに貢献したパートナーを表彰する。

Action C
住民意識の理解、住民とのコミュニケーションを増やし、協力関係を促進するために、地域社会への働きかけを継続する
C.1 地域住民、ステークホルダー、観光関連企業が参加するタウンホールミーティング(対話集会)を定期的に開催する。
C.2 観光がもたらす利点（雇用の創出や中小企業サポート）について啓発すること、観光が及ぼす影響について住民意識を発言する機会を持つこと、また観光がマウイ島の経済に貢献していることなどをC.1で前述しているタウンホールミーティングにて協議、共有する機会を提供する。

Action D
アロハ、マラマ、クレアナ(責任)、本物のハワイ体験を深め、永続していくための文化的な教育、トレーニングプログラムを提供し続ける
D.1 将来的な文化・ハワイ語研修プログラムの試験的なプロジェクトとして、ツアーガイド認定プログラムの参加者を増やすための資金援助と奨学金制度を検討する。
D.2 ハワイ大学マウイ校と協力し、観光産業の研修プログラムを増やし、促進を図る。
D.3 適切で質の高い学習を保証するために、実践者を支援する学習のための教育拠点を確保するために、産業界のパートナーと協力できる地域組織の選択肢を探り、特定する。
D.4 観光産業やその他のビジネス事業者に対して、ハワイ文化教育のためのワークショップシリーズを継続的に提供し推進する。

Action E
リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)の取り組みを強化する
E.1 ハワイについて学ぶだけではなく、ハワイをより良くする機会を提供するパッケージ商品を増やすため、商品開発を支援し、インセンティブを提供する。
E.2 商品造成に異なるアクティビティを盛り込んでレスポンシブル・ツーリズムを啓発する。
（例：外来種の駆除、タロイモの栽培、野生動物の保護、訪問者や住民のための環境保全など）

Action F
交通機関や旅行体験を向上させるための取り組みを開発し推進する
F.1 マウイ・メトロポリタン・プランニング・オーガニゼーション(MPO)の交通量削減の取り組みを支援する（ヘレマイ）。(ヘレ・マイ：https://mauimpo.org/hele-mai-maui-2040)
F.2 ホテルやその他事業主と協力し、出勤時間をずらして交通渋滞の緩和を図る。
F.3 リゾートエリアでの需要に見合ったレンタカーの稼働率向上の方法を検討する。
F. 4空港とリゾートエリア間の交通量の多さによる影響を軽減するために、ハワイ州運輸局(HDOT)と協力して、同じ時間帯に到着するフライトの便数を減らす取り組みを検討する。

Action G
観光による利益を住民へ還元する
G.1 ホテルやレストランに対し、復興活動を支援するために地元業者から優先的に購入するよう奨励し、実践する業者を表彰する。
G.2 地元の特産品などの一覧表を作成し、ホテルやレストランがより簡単情報収集できるようにする。このリストには、地元の生産者、協同組合、生産量、食品リスト（商工会議所）、その他の製品/特産物などが含まれる。

Action H
HTAとマウイ郡は、法律の一貫した施行と施行に関する経過報告書を提唱する
H.1 現行法の執行強化を提唱する。