住民も旅行者も満足する持続可能な観光事例(マウイ島、イアオ渓谷州立公園)

2023.04.28

マウイ島のランドマークになっているイアオニードルがあるイアオ渓谷州立公園も訪問者による過密状態の緩和を目的に、2023年5月1日から事前予約制度が導入されました。入園料は1人5ドル(3歳未満の子供は無料)、車のパーキングは1台10ドルです。ハワイ居住者は入園もパーキングも無料ですが、同乗者に州外からの訪問者がいる場合には入園のみ予約が必要です。予約時間の30以内に到着していないと予約が取り消しとなり、返金はありませんのでご注意ください。入園予約は30日前から可能です。入園時間は午前7時から午後6時までですが、最終入園時間は午後4時30分です。但し、トレイルには午後5時までに入っている必要があります。予約時間の30分前までに到着しないと予約は取り消され返金もありませんのでご注意ください。
予約サイト:https://gostateparks.hawaii.gov/iao-valley

事前予約システムの導入は、「マウイ・ヌイ・デスティネーション・マネジメント・アクション・プラン(DMAP)」で定めた観光管理の最優先事項のひとつを実現するものです。新しい事前予約システムは、持続的な訪問者の往来によって、イアオ渓谷の環境に与える影響を緩和し、公園や周辺地域の車の混雑を緩和するのに役立つとされています。

イアオ渓谷州立公園について
イアオ渓谷はハワイにとってとても重要な場所です。ハワイの神話では、谷底から365mの高さのイアオ・ニードル(クカエモク)は、生物の生命や海の活動に影響を与える神秘的な力を持つ海の神「カナロア」と深く関係しています。また、何世代にもわたり、酋長や司祭の遺骨は、彼らのイウィ(骨)に含まれるマナ(霊的な力)を守るためにこの谷に隠されてきました。

また、イアオ渓谷は、カメハメハ大王が1790年にマウイ軍を破り、ハワイ諸島の統一で重要な戦いがあった場所でもあります。当時、マウイ島、モロカイ島、ラナイ島、カホオラヴェ島、オアフ島を統治していたのはカヘキリ王でした。カヘキリ王の息子カラニクプレはマウイ島を守る軍を率い、ハワイ島を統一したカメハメハ大王の軍と戦いました。この激しい戦いは、渓谷の川の流れを堰き止めたほど多くの戦死者が出たことから、ケパニワイの戦いと名付けられました。

標高671mの岩壁や美しく澄んだ渓流、亜熱帯の樹木が生い茂る渓谷と神秘的な風景が特徴です。マウイ島で一番有名な観光地のイアオニードルもここにあります。駐車場からイアオニードルの展望台までは舗装された歩道があり、展望台からは渓谷の雄大な景色を眺めることができます。

イアオ渓谷州立公園
営業日時: 水曜日から日曜日までの午前7〜午後6時
入園料金: 5ドル(3歳以下の子供、州民は無料)
駐車料金: 1台10ドル
公式サイト:https://gostateparks.hawaii.gov/iao-valley

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