再生型体験プログラムには15団体が選ばれ、再生に必要な資金として20,000~35,000ドルが直接提供されます。これらの資金は、再生型観光の原則に深く根ざした来訪者への体験を開発・強化するために使用されます。このプログラムに参加することで各団体は、住民と観光客の相互関係を育み、観光の恩恵をすべての人が共有できるようなマーケットでも通用する活動を展開していくことを目指します。
アロハ・ウィズ・タッチ・カウアイ(Aloha with Touch Kauaʻi)
カウアイ島全域
アロハ・ウィズ・タッチ・カウアイは、質の高い文化と健康に関する癒しのリトリート体験を提供することを使命としています。地元のアクティビティ事業者との連携を強化し、地元でのリトリート体験を増やし、従来のビジネスモデルから、ハワイを訪れる人々のハワイに対する認識を変えることに焦点を当てた、より目的主導型の取り組みへと転換していきたいと考えています。追加資金 $20,000
エンシェント・リーフ・ティー(Ancient Leaf Tea)
オノメア湾、パパイコウ、ハワイ島
アンシェント・リーフ・ティーは2004年に設立された家族経営の会社で、オノメア湾近くの農場で有機栽培と再生農法による最高級の紅茶と農産物を生産しています。同社は現在、ティー・ツアー&テイスティングと呼ばれる2時間半の農園ツアーを提供していますが、このツアーの時間と値段は、比較的消費額の高い旅行者を対象としているため、同社は、より大人数のグループや地域住民が参加しやすいように事業を展開したいと考えています。追加資金 $24,000
アネラカイ(Anelakai)
ケアウホウ湾、コナ、ハワイ島
アネラカイは、ハワイ島のケアウホウ湾を拠点とするパドルを使って海の観光を楽しむことを目的とした会社です。ガイド付きのカヌーツアーやカヤックツアーなど、文化的なハワイアンダブルハルカヌーツアーを提供しています。アネラカイの目的は、モーターを使わず、二酸化炭素の排出を最小限に抑え、持続可能な海やハワイ島への愛と感謝の気持ちを伝えることにあります。プログラム資金はガイドの育成のために活用し、ツアー地域に関する知識をさらに向上させ、また、地元産の食材を使用した食事や飲み物を提供していく計画を立てています。追加資金 $20,000
コモン・グラウンド・カウアイ(Common Ground Kauaʻi)
カパア、カウアイ島
コモン・グラウンド・カウアイは、63エーカーの農地を持つ再生型の観光施設で、月曜日から金曜日まで、45分間の農地ツアーと100%地元産の食材を使った食事がセットになった「ファーム&フード・エクスペリエンス」を提供しています。100%地元産の食材を使用し、地元オイウィ文化の伝統と物語を伝えるという同社の取り組みを守りながら、より地域に根ざした文化的な体験を提供することで、この事業の成功をさらに発展させたいと考えています。追加資金 $35,000
ハナ・アーツ(Hāna Arts)
ハナ、マウイ島
1991年に設立されたハナ・アーツは、総合的な芸術・文化教育事業者へと発展し、幅広い文化・芸術プログラムを提供しています。ハナ・アーツは、ハナ・ファーマーズ・マーケットで提供する文化体験プログラムの充実と拡大を目指しており、現在、レイ作り、ラウハラ織り、ウラナニウ(ココナッツの葉編み)などのワークショップを開催し、地域住民の参加と文化保護の取り組みの基軸となっています。追加資金 $20,000
ホイ・ホイ・エア(Hoʻi Hoʻi Ea)
ワイカネ、カネオヘ、オアフ島
ホイ・ホイ・エアは地域主導のハワイ先住民団体で、ハワイの文化的慣習や自然資源の保護と回復に尽力しています。同団体は現在、ホノルル市郡との共同管理モデルを模索・開発中で、ワイカネ渓谷の保護指定500エーカーのうち29エーカーへの立入権を確保しており、今後2〜3年のうちに、この地域を活気に満ちた地域拠点および文化公園として機能させるため、同団体はこの地域を積極的なモデル事業へと発展させることを構想しています。このプログラムへの参加は、将来の飛躍的な拡大のための基盤作りに役立てたいと考えています。追加資金 $25,000
本願寺ハワイ別院(Honpa Hongwanji Hawaiʻi Betsuin)
ホノルル&ワイアナエ、オアフ島
本願寺ハワイ別院は、オアフ島ワイアナエの地域社会から精神的な指導者が集まるハワイで最も古く、最も大きな仏教寺院です。これらの指導者たちは、ハワイ固有の精神性と仏教の精神性/哲学、そして2つの世界観の交わりを体験できる特別な体験の創造について協議を重ねてきました。同院は、このプログラムへの参加を通じてこの体験を具体化し、近い将来に開始する予定です。追加資金 $25,000
カエフ(KAʻEHU)
ワイルク、パウクカロ、マウイ島
カエフは現在、地域の環境保全管理プログラム(CESP)と呼ばれるプログラムを実施し、住民や観光客のための良い方向へ移り変わるために活動を行っています。沿岸の生態系とハワイの文化的慣習を再生することを意図して、このプログラムは非営利団体の土地で環境保全管理を促進し、ʻauwai(水路)、loʻi kalo(タロイモ畑)、māla(耕作地)、そのグリーンハウス、カエフ湾の海岸線(最終的にはその猟漁場)を利用して、土地でのマラマ活動を提供しています。カエフは、CESPのサービス範囲とボランツーリズム活動の趣旨の両方を統合し、会議やコンベンションのためにマウイ島を訪れる訪問者にもサービスを拡大したいと考えています。追加資金 $25,000
カフク・ファームズ(Kahuku Farms)
カフク、オアフ島
オアフ島ノースショアに位置するカフク・ファームズは、2010年10月にオープンしたファーム・カフェを併設する5エーカーの家族経営の農場です。ファーム・トゥ・テーブル(農場から食卓へ)」と呼ばれるガイドツアーと季節のフルーツの試食は、年間を通して木曜日から月曜日まで行われています。2024年初頭、カフク・ファームズは多様性に富んだ紹介できる内容のものが数多くあるため、ゲストの体験とツアーの内容を改善することを目標に掲げています。このプログラムを通じて、ツアープログラムを刷新し、ゲストにとって新鮮で、より没入感のある体験を提供することを目指しています。追加資金 $34,000
クイリマ・ファーム(Kuilima Farm)
カフク、オアフ島
クイリマファームは、オアフ島ノースショアのカフクにある468エーカーの農場で、ガイドツアーや体験プログラムを通して、持続可能な農業を実践し、輸入食材への依存を減らし、島の食料安全性を高めることを目指しています。クイリマ・ファームのツアーでは、現在、在来植物を紹介する「ピコ』中心エリア)」を案内しています。しかし、伝統的な植栽方法、ストーリーテリング、このプログラムの支援による展示品を組み合わせることで、単に啓蒙するだけでなく、ハワイの自然と文化遺産への深い感謝の念を抱かせるような、訪問者の体験の旅を創造することを目指しています。追加資金 $27,500
マヒナ・ファーム・マウイ(Mahina Farms Maui)
ワイルク、イアオ、マウイ島
マヒナ・ファームス・マウイは、イアオ渓谷に位置するネイティブ・ハワイアンが経営する家族経営の農場で、先祖伝来の知識と土地とのつながりを尊重しながら、在来種や外来種の植物、カヌー用具、その他特定の文化的用途を持つ種の栽培に熱心に取り組んでいます。再生型体験プログラムを通じて、ハワイ先住民の伝統、知識の共有、土地とのつながりを深める少人数制の文化体験プログラムを開発する予定です。追加資金 $25,000
メン・オブ・パア(Men of PAʻA)
プナ、パーホア、ハワイ島
メン・オブ・パアの活動は、特に社会復帰や人生の再生、そしてカナカ・マオリ(自分自身)の家族や地域との調和を目指すハワイ先住民の男性に力添えをし、それを支援することです。同団体のイム・メア・アイ・イニシアチブは、伝統的なハワイアン料理と文化的慣習に親しむ機会を提供しています。農園事業を拡大し、ハワイの主食であるウアラやウルを栽培し、より多くの地元食材を調達すること、そして訪問者への文化的体験を発展させ、それを多様化させることを目指しています。追加資金 $25,500
モロカイ・ランド・トラスト(Moloka‘i Land Trust)
カウナカカイ、モロカイ島
モロカイ・ランド・トラストの活動は、モロカイ島の土地と自然・文化資源を保護・回復することです。モロカイ・ランド・トラストは、モロカイ島民、特にハワイ先住民の将来の世代のために、ハワイ先住民独特の伝統と島の特質を保護し、普及させて永続させるために活動しています。今回の資金援助要請は、モロカイ島の伝統的なレイメイカーを支援するため、黄色い種を撒いたウィリウィリの森と、それを補完する下草の原生植生を育てることに焦点を当てた新しいプロジェクトを助成するためのものです。追加資金 $35,500
ノースショア・エコツアーズ(North Shore EcoTours)
ハレイワ、ワイアルア、オアフ島
2009年に設立されたノースショア・エコツアーズは、再生型観光の実践を通じてハワイの環境と文化の回復力を高めることを目的とした、マラマアイナ(自然を敬い大切にすること)を重視したエコツアー・プログラムです。現在は、2種類のハイキング体験と3種類のユニークなオフロード・ドライブからなるツアーを毎週開催しています。同社は日々の活動により多くのマラマアイナ活動を取り入れたいと考えています。追加資金 $25,000
ティー・ハワイ&カンパニー(Tea Hawaiʻi & Company)
プナ、ボルケーノ・ビレッジ、ハワイ島
ティー・ハワイ・アンド・カンパニーは、ハワイの原生林環境を保護しながら、ハワイの紅茶農業と農耕文化を発展させるために、エヴァ・リー氏とチウ・レオン氏によって2006年に設立されました。現在、ボルケーノ・ビレッジに本社を置き、紅茶のツアーとテイスティングを提供しています。プログラムの主な目的のひとつは、ハワイの特産品である第一世代の紅茶文化について一般の人々に知ってもらうためのマーケティングを拡大すること、そして日本の観光客市場をさらに取り込むことにあります。追加資金 $34,000
*2024年8月20日、ハワイ州ホノルルでハワイ・ツーリズム・オーソリティが発表したニュースリリースの翻訳です。原文(英語)はこちらからご参照ください。
https://www.hawaiitourismauthority.org/media/13204/24-24-hta-community-tourism-collaboratives-announcement-of-selected-organizations.pdf