ハワイは、人種のるつぼと言われていますが、食文化においても世界各国の食文化が混ざり合っています、和食、中国料理、フィリピン料理、タイ料理なさまざまです。そして、ハワイならではの料理として確立したのが「ハワイ・リージョナル・キュイジーヌ」です。
ハワイ・リージョナル・キュイジーヌが誕生したのは、1991年、ハワイ各島を代表する12人の有名シェフが団結し、新たなキュイジーヌを提唱した、まさに食の革命です。
ハワイ・リージョナル・キュイジーヌは、地元ハワイで採れる食材を活用し、アメリカ、フレンチ、イタリアン料理など他国料理に味噌や醤油、ワサビ、オイスターソースなどの調味料を加えたり、天ぷらやワンタン、ポキなどのアジアやハワイアン料理を洋風にアレンジするなど、各国の食を融合したグルメの総称です。発起人となったシェフのレストランで、このハワイ・リージョナル・キュイジーヌを提供することで広まりました。
その12人は、ロイ・ヤマグチ氏、アラン・ウォング氏、ピーター・メリマン氏、ジョージ・マブロ氏、サム・チョイ氏らです。今では、ハワイのレストランでは、地産地消を掲げているところが多いですが、ハワイ島産のビーフ、ハマクア産トマトやキノコ、カウアイ島産海老、マウイ島クラの苺、玉ねぎなどハワイ産の食材の産地をメニューに記載する試みも当時は斬新なアイディアだったそうです。
そして、このハワイ・リージョナル・キュイジーヌの影響で、ハワイのグルメは、世界各国の観光客から高く評価され、ハワイの食のイメージも大きく変わりました。