世界海洋デーをきっかけに、ハワイで行っている取り組み&観光客でもできる取り組みをご紹介

2021.06.08

世界海洋デーをきっかけに!

毎年6月8日は、国連が定める「世界海洋デー」です。
現在は、SDGsの目標においても、目標14「海の豊かさを守ろう」が掲げられています。地球の表面積の約7割を占める海は、私たちの行動で大きな影響を与えています。

「世界海洋デー」である今日は、「豊かな海」を守るために、ハワイで行っている取り組みをご紹介します。また観光客でもできることについてもご紹介します。
次世代に美しい海を守り続けるため、海について考えてみませんか?

海に流れ込むプラスチックごみ

世界中でプラスチックの消費の増加に伴ない、海に流れ込んだプラスチックは、年間約800トンともいわれ、絶滅危惧種を含む700種類もの生物を傷つけ、命を奪ってしまうこともあるのです。ハワイでも、多くのマイクロプラスチックごみが漂流し、自然環境に影響を及ぼしています。

ハワイ州ハワイ島には、世界のゴミが大量に漂着する、カミロポイントがあります。ここは、北太平洋の4大海流(北太平洋海流、カリフォルニア海流、北赤道海流、黒潮)によって、時計回りの環流が作られ、漂流物は、北太平洋を旋回しています。

その渦の中心である海域は、太平洋ゴミベルトと呼ばれ、ハワイもこの海域に含まれています。この太平洋ゴミベルト地帯に位置するカミロポイントは、この環流によって、プラスチックの残骸が大量に漂着する場所です。これらのプラスチックは海洋生物への影響が懸念されています。

カミロポイントでの清掃活動では、漁業関係のゴミが大半を占め、カキの養殖用のパイプ、ロープ、ペットボトルのキャップなど多数のプラスチックゴミを拾いました。ゴミの中には、石巻漁港や魚市場の表記の漁業用のカゴなどもあり、東日本大震災による日本からの漂流物もあるのです。

Zero Wasteという取り組み

ハワイでもZero Waste (ゼロ・ウェイスト)という取り入れたライフスタイルが広がっています。Zero Waste(ゼロ・ウェイスト)とは、Waste="無駄"や"ゴミ"を、Zero="ゼロ"にしていこうという取り組みのことです。

海洋保全を取り組むNPO団体:サスティナブル・コーストラインズ・ハワイ

サスティナブル・コーストラインズ・ハワイは、活動目的である気軽に参加でき、すべての参加者にとって楽しく実用的な学習に繋がるようなイベントやワークショップを開催しています。

また、現在、ビショップ ミュージアム館内の芝生エリアに「AIR Station」を設置し、ミュージアム訪問者にハワイの海洋問題の深刻さを伝え、自然や海洋環境と繋がることを意味する”Reconnect”の重要性を伝えるための啓蒙活動を行っています。「AIR Station」とは、次世代に向けて海洋汚染について教育し、海洋保護のコミュニティハブとしての役割を果たすために建てられたプレハブの建物ことです。

サンゴ礁を保護するNPO団体:コーラル・リーフ・アライアンス

コーラル・リーフ・アライアンスは、世界のサンゴ礁を保護することを使命としている環境NGO団体です。
現在、気候変動による海水温の上昇や日焼け止め成分に含まれる有害物質などから、世界中のサンゴ礁、白化し、危険にさらされているといわれています。
そこで、コーラル・リーフ・アライアンスは、世界中の専門機関と協力し、「アダプティブリーフスケープ」と呼ばれる新しいサンゴ礁保全のスタイルの研究を行い、 2006年からはハワイのサンゴ礁保護への活動にも注力しています。ハワイ州全体、特に、ハワイ島と西マウイのサンゴ礁を中心に、州政府や連邦政府とも協力してその活動を行っています。

写真:白化するサンゴ礁

アメリカ海洋大気庁(NOAA)によると、ハワイ島で56%、マウイ島で 44%、オアフ島で32%のサンゴ礁が白化を受け死滅していると言われています。
アメリカ合衆国国立公園局によると、年間4,000~6,000トンの日焼け止めが、人の皮膚からサンゴ 礁の海域に流れ出ていると言われています。
そして、 この日焼け止めに含まれる一部有害成分(オキシベンゾンやオクチノキサート)が、サンゴ礁を白化させ、死滅させてしまう原因です。
サンゴ礁が死んでしまう原因は、有害成分が含まれた日焼け止めです。

海を守るハワイの観光関連企業の取り組み

ハワイのホテル、アトラクション、トランスポテーションでは、ハワイの海を守るための取り組みとして、ビーチクリーン、サンゴ礁にやさしい日焼け止めの提供、海洋生物の保護、海洋生態の研究といった様々な取組みが行われています。
各企業の取り組み詳細は、下記よりご覧いただけます。

旅行者が取り組めること

観光客の皆様がご自身が気を付けること、取り組めることも、ハワイ州レスポンシブルツーリズム情報サイト内でご紹介しています。是非ご覧ください。

ハワイ州観光局のWear Aloha, Save Aloha

ハワイ州観光局は、自然環境を保全することの大切さを伝えるために、アロハシャツにそのメッセージを込めて発信する「WEAR ALOHA, SAVE ALOHA.」プロジェクトを行っています。

「ハワイの海洋問題」をテーマにしたデザインのアロハシャツ

BEAMSとのコラボし、ハワイ在住のキム・シエルベック氏による「ハワイの海洋問題」をテーマにしたデザインのアロハシャツ。

〜ハワイアンたちが過ごす海にプラスチックごみが浮かぶアロハシャツ〜
ハワイの海は昔から人々の生活と深く繋がっています。ハワイの王族にも愛されたサーフィンは、ハワイで誕生したスポーツ文化です。そんなハワイの海はいま、深刻な海洋汚染に直面しています。ビーチには大量のプラスチックごみが漂着し、マイクロプラスチックは海洋生物の命を脅かしています。アロハシャツの中のハワイアン達が過ごす海には、よく見ると自然界にはない形のピースが描かれています。

「サンゴ礁の白化問題」に目を向けたデザインのアロハシャツ

BAYFLOWとのコラボでは、ハワイ在住のウッデン・ウェーブ氏による「海を中心とする環境問題」をテーマに、サンゴの白化問題に目を向けたデザインのアロハシャツ

〜肌だけでなく、海にも優しい選択を。日焼け止めからサンゴを守ろう。〜
魚、鳥、人間たちが共生する豊かなハワイの海がデザインされている中で、白化したサンゴの姿を描くことによって、海の生き物と環境を守ろうというメッセージが込められています。

今ハワイが抱える大きな環境課題のひとつに、サンゴの白化問題があります。その原因のひとつが、日焼け止めと言われています。私たち人間の皮膚から海へ流れ出る日焼け止めは年間4,000~6,000トンにものぼり、その一部に含まれる有害成分(オキシベンゾンやオクチノキサート)がサンゴに悪影響を与えていると言われています。ハワイ州では、2021年1月1日から、サンゴに悪影響を与える有害成分を含んだ日焼け止めの販売が法律で禁止されています。ハワイでは、有害成分を含ままないサンゴにも人にもやさしく安全であることを意味する「Reef Safe」と表示された日焼け止めが販売されています。

「WEAR ALOHA, SAVE ALOHA.」プロジェクト ムービー

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