金沢星稜大学のハワイ研修（2019年9月実施）

2019年9月3日から11日まで、金沢星稜大学経済学部で専門科目「観光実習」を履修される2－3年生10名が、授業の一環として、オアフ島を訪れ、ハワイの観光政策を中心に、環境問題、ハワイ文化、太平洋戦争や日系移民の歴史、ハワイのホスピタリティなどを学ばれました。
この研修は、単なる海外交流のみならず、大学での単位認定もできるプログラムとなっています。学生の大半は、この研修が初めての海外経験であり、ハワイ大学の客員研究員として1年間現地に滞在経験がある岡達哉教授（経済学部経営学科）による事前研修と引率のもと学ばれました。

今後、ハワイでの研修を予定される教育機関の皆様にとられましても、金沢星稜大学が実施された単位認定にもつながるハワイ研修を１つの事例として参考にしていただければと思います。

2019 年 5月 24 日（金）に 運航開始した ANAの世界最大の旅客機エアバスA380 型機 「FLYING HONUFLYING HONU」に搭乗され、ハワイへ出発！

ハワイ到着後は、学生の皆様は、ホノルル空港にあるANAのラウンジの視察もされ、ラウンジ戦略についても学ばれました。
なお、こちらでは、９日間のハワイ研修の中から一部を紹介させていただきます。

初めて海外を訪れる学生・生徒が迷子やトラブルにならないよう、出入国管理等手続き（CIQ）について、あらかじめ教室でシミュレーションするなどの事前準備がお勧めです。

「元年者」と呼ばれた、日本からの最初の移民がハワイに到着した1800年代後半から現在に至るまでの日系人の歴史を学ぶことができる「ハワイ日本文化センター」を訪問され、ハワイ・パシフィック大学のVince M. Okada先生のガイドの下、日系移民のハワイでの活躍について歴史と共に学ばれました。

ハワイ到着後早いうちに、ハワイの日系移民の歴史に対する学生・生徒の理解を深めておくことで、現地滞在中に出会うハワイの人々との親近感や相互理解が期待できます。

歴史的な平和のシンボルである戦艦ミズーリ記念館では、第二次世界大戦の終結と共に世界平和が復興された場所として有名な「降伏文書調印式場」、そして戦時中に神風の特攻機が激突した「特攻隊攻撃場所」など、実際に学生の皆様にその場に立って見学されながら、日本語ガイドの説明を受けられました。

その後、USSアリゾナ記念館も訪問され、戦争の悲惨さと今日の平和の意義を再認識されるとともに、国際理解を促進する「平和産業」と呼ばれる観光・旅行産業の重要性と責任について理解を深められました。

パールハーバーの歴史に関する事前学習に加えて、現地では「場をわきまえた行動」を心がけましょう。アメリカ本土からも多数の遺族が訪れる場所であることにも配慮し、周囲の迷惑にならないよう、騒がずに整然と行動することや、特にUSSアリゾナ記念館では黙祷をささげる・写真撮影を自粛すること等のマナーについても学生・生徒に十分理解させておく必要があります。

観光客で賑わうワイキキから車で1時間、ハワイ・オアフ島北部（ノースショア）に位置する街ハレイワは人口4千人ほどの小さな町ですが、サーフィンの聖地として有名です。歴史や文化に根差した個性的な建物や自然的景観に加え、近年はショッピングやいわゆる「ご当地グルメ」でもよく知られるようになりました。学生達はハレイワの町を散策、観察しながら、文化と自然を基礎に成り立つ観光資源について学びました。

ハレイワは「カメハメハ・ハイウェイ」の道路に沿って趣きある店舗が建ち並んでいます。歩道が狭いところもあるので、歩く際は車に気をつけましょう。

1882年、ハワイ王朝7代目のカラカウア王によって建てられた王族の公邸「イオラニ宮殿」では、日本語ガイドからハワイの王族の歴史を学ばれました。
同宮殿は、現在も家具のや内装の一部が残されており、家具や装飾品などを見学しながら、カラカウア王や妹のリリウオカラニ女王について理解を深められました。

ハワイ州観光局日本支局長ミツエ・ヴァーレイが、学生の皆様に、ハワイの基本情報、観光システム、ハワイ・ツーリズム・オーソリティに観光戦略やミッション、文化啓蒙、自然保護のためのプログラム、ハワイ州観光局が取り組む観光施策などについてご紹介させていただきました。

9日間のハワイ研修を終えられて、旅行会社でのインターンシップ体験、歴史が残る各施設での平和学習、ハワイの歴史、日系移民についての更なる理解、観光名所の訪問、ハワイ州観光局による観光施策についての講義と充実した研修内容で、参加された学生の皆様にとっても貴重な研修となり、将来への刺激となる機会となったとのことです。

本研修に、参加された学生の方のコメントは、金沢星稜大学の公式サイトよりご覧いただけます。