マラマな取り組み事例　フィッシュポンドの復元・保護活動

古代ハワイアンは限られた資源を有効に使って西洋文化が入る前から長い間生活してきました。現在ハワイでは、ハワイアン祖先が持続可能な⾷料供給を⽬指し開発した養⿂池を復元させ、環境に負荷をかけない漁業技法や⼟地を守り愛することの⼤切さを次世代へ継承する活動が活発に行われています。

フィッシュポンド（養魚池）は、kuapa(石壁）とmakaha(水門）で構成されています。満潮の際に小さな魚がフィッシュポンドに入り、栄養を蓄え大きくなり、干潮の際に海に出ようとすると、その頃には身体が大きくなりすぎて、水門から出ることができずそのまま養殖されるという仕組みです。
ハワイには、昔400以上ものフィッシュポンドが存在していましたが、いまではその10分の1ほどしか残っていません。その理由は、住居や商業施設のために埋め立てられたためです。そのため、ハワイ州では、Aloha+CHALLENGEで掲げている「自然資源の管理」の目標の下、フィッシュポンドの復元に力を入れています。

約800年前に古代ハワイアンが作り上げたとされるオアフ島で2番目に大きなフィッシュポンド「パエパエ・オ・ヘエイア」は、約2.1kmの石垣によって囲まれ、山から流れる淡水と海の水が混ざる汽水域は海藻やプランクトンなどやプランクトンなど栄養が豊富で、草食魚が育つのに完璧な環境です。7つの水門（マカハ）があります。
このパエパエ・オ・ヘエイアは、外来種によって生態系が危機にさらされていました。そこで、2015年、約2000人が集まり、バケツリレー形式で、サンゴや石を運び、石垣の一部の復元作業を行ったそうです。

また、定期的にボランディアデーを設け、一般の人も養魚池保護のための活動に参加できるようにしています。ほかにも、学生向けの有償インターンシップ、企業での体験、教育機関向けのフィールドトリップなども行っています。新型コロナウイルス感染症の影響で、人数制限等もありますので、詳細は、パエパエ・オ・ヘエイアとご確認ください。

パエパエ・オ・ヘエイアは、オアフ島コオラウポコ、ヘエイアウリにある古代ハワイアンから伝わるフィッシュポンド（養魚池）を保護している民間の非営利団体です。このフィッシュポンドは、約 800 年前に古代ハワイアンが作り上げたとされる、オアフ島で 2 番目に大きな養魚池です。同団体は、2001年に地元のハワイアンの青少年によって設立され、地域のために、ヘエイアの地主及びカメハメハスクールと提携して、ヘエイア養魚池の管理、維持を行っています。パエパエ・オ・ヘエイアは、ヘエイア養魚池を保護するとともに、Kiaʻi(番人)としてこの貴重な資源であり宝である養魚池を保護しています。

パエパエ・オ・ヘエイアの活動目的
●ヘエイア養魚池を修復すること
●ヘエイア養魚池で水産物を養殖し、漁獲すること
●ヘエイア養魚池を活性化する事によって、祖先から私たちが継承したように、次世代に持続可能な生活を後世に受け継ぐことの大切さを教えること

パエパエ・オ・ヘエイアの活動内容
①ヘエイア養魚池を育成、保護することで、住民、学習する人々など関係者にとって持続可能な地域コミュニティを形成することを展望としています。
②学生向けの有償インターンシップなども提供、若者が実際に養魚池の復元や維持に携わるとともにハワイの文化や自然への知見を深めるサポートをしています。
③Paepae o He‘eiaでは定期的にボランディアデーを設け、一般の人も養魚池保護のための活動に参加できます。

マラマ・ロコ・エア・ファンデーションは、フィッシュポンドを昔の姿に戻すための復元作業を行い、フィッシュポンドを通して、地域コミュニティに資産管理やハワイ文化を伝承するための活動を行っているＮＰＯ団体です。観光客でも、復元作業を手伝う行うことで、ハワイの文化を保護し、コミュニティに還元ができます。

マラマ・ロコ・エア・ファンデーションでは、400年前からオアフ島ノースショア・ハレイワにあるロコ・エア・フィッシュポンドで行う「Holole'aツアー」を開催しています。ツアーでは、このフィッシュポンドの周りを散策しながら、歴史を学び、フィッシュポンドの構成を学んだり、投網、釣り、フィッシュポンドの修復作業体験を行えます。
Holole'aツアー詳細：https://www.lokoea.org/hololea.html
＊新型コロナウイルス感染症の影響で開催の状況は、ご確認ください。