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ハワイ州のパールハーバー国立記念公園と広島市の平和記念公園を「姉妹公園」にする協定を2023年6月29日に締結しました。在日米国大使館と領事館が2023年6月30日に発表した資料は以下のとおりです。
バラク・オバマ元大統領、ラーム・エマニュエル駐日米国大使、ジョシュ・グリーン ハワイ州知事、メイジー・ヒロノ上院議員によるパールハーバー国立記念館と広島平和記念公園との姉妹公園協定を通じた平和推進
2023年6月29日、ラーム・エマニュエル駐日米国大使と松井一實広島市長は東京にて、米国内務省国立公園局パールハーバー国立記念館と広島県広島市広島平和記念公園との間の姉妹公園協定書への調印式を行いました。
エマニュエル大使は、「かつて対立の場であった両公園は、今では和解の場となりました。ここは歴史的な戦場であると同時に、私たちのあり方を明確に示してくれる場所でもあります。そして、私たちに多くを教えてくれ、将来の選択に影響を与えうる存在です。姉妹公園協定により、パールハーバーと広島を訪れ、互いの歴史を学び、より良い未来の道筋を描く人々が日米双方でますます増えていくことでしょう。昨年、広島を訪れた際に記帳したように、広島の教訓は、戦争のない平和な世界への道標となる私たちの北極星でなければなりません。パールハーバーについても同じことが言えます」と述べました。
バラク・オバマ元大統領は調印式に祝辞を寄せ、「私の広島訪問と安倍首相のパールハーバー訪問はそれぞれ、日米同盟を深化させる重要な一歩となりました。この姉妹公園協定は、新たな歴史的偉業となります。日米両国民と日米が共有する過去とをつなぐことで、私たちは平和と協力に基づいた共通の未来を構築できるのです」と述べました。
ハワイ州のジョシュ・グリーン ハワイ知事は、姉妹公園協定を支持し、「パールハーバー国立記念館は、米国史で最も重要な転換期の一つとなった瞬間を刻む場所です。ここは米国を史上最長の世界大戦に参戦させることになった奇襲攻撃の舞台です。5年以上にわたる戦いで、数百万人もの兵士と民間人が犠牲となりました。今日、ここパールハーバー国立記念館は、決して忘れてはならない、そして決して繰り返してはならない世界大戦が生み出す惨状を思い起こす場所となっています。私たちは、パールハーバー国立記念館との姉妹公園協定に調印した広島平和記念公園の真摯な思いを光栄に受け止めています。この協定は、平和、文化、観光、教育促進において、二つの公園の協力関係を拡大する役割を担い、次世代を国際紛争から守り、平和を擁護する気持ちを決して忘れないようにするものです」と述べました。
ハワイ州選出のメイジー・ヒロノ上院議員は、「広島は何度か訪れており、ハワイの子どもたちが作った千羽鶴を平和のしるしとして、原爆の子の像に捧げたこともあります。姉妹公園協定は、この千羽鶴のように、広島とハワイが関係を深める中での日米の平和をも象徴します。私たちが協力を強化し、強く明るい未来を築こうとする中で、両公園は日米の歴史と過去を思い出させてくれます。この協定はパートナーシップの力を教えてくれます。調印式を実現に導いた私たちのパートナーシップに感謝します」と述べました。
姉妹公園協定の下で両公園は、歴史的建造物や景観の復元に必要なリソース、保存と教育のためのバーチャル・リアリティとデジタル画像の活用、若い世代向けの教育に関する最良事例、そして観光運営に関する経験を共有する交流事業に携わることになります。
日米間の姉妹公園協定は、今回が2例目となります。最初の協定は、ゲティスバーグ国立軍事公園と岐阜関ケ原古戦場記念館によって2016年に締結されました。ゲティスバーグと関ケ原はそれぞれ、米国そして日本国内のかつての内戦地として極めて重要な位置を占めています。
原文(英語)
https://jp.usembassy.gov/sister-parks-pearl-harbor-hiroshima/