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ハワイでは、毎年5月1日のメイデー(May Day)を「レイデー」として祝い、文化的象徴であるレイに感謝を捧げます。この日は、レイを身に着けたり、大切な人に贈ったりすることで、アロハの精神を分かち合う特別な日とされています。カメハメハ大王像やカピオラニ女王像にも数多くのレイが捧げられ、州内各地で音楽、フラ、レイメイキングなど、多彩な文化イベントが開催されます。
以下に、2025年の注目イベントをご紹介します。
【第97回 レイデー・セレブレーション】
開催日時:2025年5月1日(木)10:00〜17:30(ハワイ時間)
開催場所:オアフ島、カピオラニ公園 バンドスタンド周辺(雨天決行)
オアフ島のカピオラニ公園では、ハワイ文化とアロハスピリットを称える恒例の「レイデー・セレブレーション」が開催されます。約100年の歴史を持つ本イベントは、ロイヤル・ハワイアン・バンドの演奏で開幕。フラやハワイアンミュージック、クラフトマーケット、レイ・コンテストなどが行われ、レイ・クイーンとプリンセスの任命式も実施されます。2025年のテーマは「Hoʻokahi ka ʻilau like ʻana(ホオカヒ・カ・イラウ・リケアナ=パドルを共に漕ぐ)」、テーマ植物はハウ(オオハマボウ)です。公式サイトはこちら。

【May Dayコンサート2025】(オンライン視聴可)
開催日時:2025年5月1日(木)17:00~21:00(ハワイ時間)
開催場所:オアフ島、ビショップ・ミュージアム
ハワイアン航空とMeleが主催する「May Day 2025」は、ハワイ音楽界のレジェンド・デュオ「ブラザーズ・カジメロ」が築いた伝統を継承し、ナ・ホク・ハノハノ賞19回受賞のグループ「Keauhou(ケアウホウ)」がメインアーティストとして出演します。特別ゲストには、ロバート・カジメロ、ハーラウ・ナ・カマレイ・オ・リリレフア、カイポ・ヘイル、クアナ・トレス・カヘレなどが出演予定。司会はハワイの人気ラジオDJ/テレビ司会者のビリーVと、ハワイアン航空の文化担当ディレクター、デビー・ナカネルア=リチャーズが務めます。このコンサートは、ハワイ時間の午後7時(日本時間5月2日(金)午後2時)から公式サイトにてライブ配信され、日本からも視聴が可能です。2025年のテーマは、ロバート・カジメロのフラ界での功績50周年を称える内容です。公式サイトはこちら。
【レイデーセレブレーション@ワイメアバレー】
開催日時:2025年5月1日(木)10:00〜17:30(ハワイ時間)
開催地:オアフ島、ワイメアバレー
自然豊かなワイメアバレーでは、この日、レイを着けて入場すると入園が無料になります。レイ作り体験、レイ職人による実演、展示、ウクレレ演奏とフラパフォーマンス(11:00〜)なども楽しめます。また入場料には、レイ・ガーデン(10:00〜、14:00〜)やハワイ固有植物の庭園をめぐるガーデンウォーク(12:30〜)が含まれています。公式サイトはこちら。
【ヒロ・レイデー・フェスティバル】
開催日時: 2025年5月1日(木) 10:00~14:00
開催地:ハワイ島、カラカウア公園
ハワイ島ヒロのカラカウア公園で開催される地域密着型イベント。地元の子どもたちによるパフォーマンスや、レイ作り、教育的な文化体験が行われ、温かくアットホームな雰囲気が魅力です。コミュニティの伝統と絆を感じられるひとときです。公式サイトはこちら。
【レイデー@マウイ・オーシャン・センター】
開催日時:2025年5月1日(木) 10:00~15:00
開催地:マウイ島、マウイ・オーシャン・センター
マウイ島の人気観光施設であるマウイ・オーシャン・センターでは、レイ作りや文化紹介プログラムが実施されます。水族館を背景に、ハワイの自然と文化を学びながらレイに親しむ特別な機会です。家族で楽しめる内容も豊富です。公式サイトはこちら。
【ハワイ火山国立公園 レイ・デモンストレーション】
開催日時:2025年5月2日(金) 11:00~13:00
開催場所:ハワイ島、ボルケーノ・アート・センター
5月2日のプログラムは、ゼニー・ソーヤーによるレイ作り体験です。ゼニーはハワイ島ヒロに21年以上住んでおり、出身はモロカイ島です。彼女がレイ作りを始めたきっかけは、学生時代に学校のクプナ(長老)が毎日教師にレイを贈っていたことでした。「それはアロハの心がこもった、かけがえのない行為でした」と語ります。ボルケーノ・アート・センターでは、毎週金曜日の午前11時から午後1時まで、ハワイ火山国立公園内のボルケーノ・アート・センター・ギャラリーのポーチでアロハフライデー・カルチャーデモンストレーションが開催されています。公式サイトはこちら。
【ワイコロア・レイデー・フェスティバル】
開催日時:2025年5月3日(土)11:00〜16:00(ハワイ時間)
開催地:ハワイ島、ワイコロア・ビーチ・リゾート
レイメイキング・ワークショップ、ライブ音楽&フラのステージ、キッズ向けアクティビティ、ローカルマーケットの出店、そしてレイ・コンテスト(※2025年はキングス・ショップスで実施予定)など、多彩なプログラムが予定されています。クイーンズ・マーケットプレイスの店舗がこの日だけの特別セールやおすすめ商品を屋外で販売。さらに、地元アーティストによるクラフトや、ハワイらしいグルメも並ぶブースも登場します。公式サイトはこちら。
ハワイのホテルや商業施設では、ハワイの伝統文化である生花のレイ作り(レイメイキング)を体験できる教室が数多く開催されています。無料で参加できるカジュアルなワークショップから、本格的に技術を学べる講座まで、旅行者の目的に応じた多様なプログラムが揃っています。ハワイを訪れた際は、ぜひレイメイキングを通じてアロハスピリットを体験してください。
参考資料

レイの歴史と文化
レイは紀元前から世界各地で存在し、骨や貝、歯、植物、羽など、さまざまな素材で作られてきました。ポリネシア諸島を経て約400〜500年前にハワイに伝わり、王族の象徴やフラ、宗教儀式、贈り物として用いられるようになりました。金属や宝石が少なかったハワイでは、自然素材が重宝され、レイは感謝や敬意の気持ちを込めて贈る文化として根付きました。現代では、植物や花だけでなく、リボンやキャンディーなど多様な素材を用いたレイも登場し、今なおハワイの大切な文化として受け継がれています。詳細はこちらをご参照ください。

植物のレイ
ポリネシアの習慣を起源に持つ植物のレイは、ハワイ文化に深く根付いた贈り物の象徴です。友情や愛情、神への祈り、祝福のしるしとして用いられ、カラカウア王の時代には王族の間でも日常的に使われていました。マイレのレイは結婚式や神聖な儀式に、ククイナッツのレイはかつて王族専用とされ、イリマは王家のレイとして知られています。レイデーなどの文化行事でも広く用いられ、現在では誰もが贈り合えるアロハの象徴として親しまれています。使用後のレイは、自然へ還すのがマナーとされています。詳細はこちらをご参照ください。

レイメイキング
ハワイのホテルやショッピングモールなどでは、伝統的な生花のレイ作り(レイメイキング)を体験できるワークショップが多く開催されています。無料で参加できる気軽な体験から、専門的に学べる講座まで、幅広いスタイルが用意されています。旅行中に訪れた際は、ぜひレイメイキングを通じてハワイの文化に触れる時間をお楽しみください。

【レイの豆知識】
・使用する花によって、レイに込められる意味が異なります。
・レイは、花が左肩側に向くように、両肩から胸にかけてゆったりと身に着けます。
・ハワイでは、もらったレイは乾燥させて飾るか、枯れた場合は糸やリボンを外して自然に還すのが正しい習わしとされています。
・レイを贈られた際に、断ったり、その場で外したり、他の人に譲ったりすることは失礼にあたります。
・妊婦には輪になっていない「オープンレイ」を贈るのがマナーです。輪になったレイがへその緒を連想させることへの配慮からです。