ハワイの通貨と両替・チップ事情

ハワイ旅行での支払いはクレジットカードまたは現金が一般的です。多くの場所でクレジットカードが利用できますが、チップやタクシーなどのため、現金の持ち合わせも必要です。通貨の基礎知識や両替方法について、また、日本人がとまどうことの多いハワイでのチップの渡し方についてご紹介します。

  1. ハワイの通貨
  2. 円からドルへの両替
  3. ハワイのチップ事情

1. ハワイの通貨

ハワイの通貨は米ドルです。紙幣は100ドル、50ドル、20ドル、10ドル、5ドル、1ドルの6種類、コインは1ドル(あまり流通していません)、25セント、10セント、5セント、1セントの5種類があります。

紙幣でよく使うのは20ドル以下

現金の支払いでよく使うのは20ドル以下の紙幣です。50ドル、100ドル紙幣はあまり使用しません。高額の紙幣は流通量が少なく、特に100ドル紙幣は小売店などでは敬遠されます。少額の買い物でもクレジットカードが使用できることが多いので、多額の現金は不要です。ただし現金が全く不要というわけではありません。アメリカはチップ文化の国なので、チップに使う1ドルなど少額の紙幣は多めに持っている必要があります。

硬貨は25セントを常に準備

硬貨のうち一般的に流通しているのは以下の4種類。金額の大きい10セントより5セントの方が大きいので注意してください。それぞれの硬貨が持つ愛称は、よく会話に出てくるので覚えておきましょう。(25セント=クォーター、10セント=ダイム、5セント=ニッケル、1セント=ペニー)

ハワイ旅行で最もよく使うのは25セント硬貨です。コインランドリー、公衆電話、パーキングメーターなど、コインを入れて機械を使うときや、オアフ島内を走る路線バス「ザ・バス」の均一料金を払うときに利用します。25セント=クォーターは常に2~3枚は持っているようにします。

流通している25セントのなかで時折記念硬貨が見つかります。以下は、合衆国造幣局が実施している「America the Beautiful Quarters ©」で発行・販売されたハワイ火山国立公園の記念クォーターです。

参照元:United States Mint

持ち歩く現金は最小限に

日本人は国内を旅行するときと同じ感覚で海外旅行に数万円以上を持ち歩くことがありますが、これは防犯上おすすめできません。「現金を使うのはカードが使用できない場合とチップを支払う時のみ」にして、日本円でもドルでも高額の現金は持ち歩かないようにしましょう。その代わりに必要となるクレジットカードはメインとサブの2枚以上を持つようにします。チップ用の1ドル札も多めに用意しておきましょう。

2. 円からドルへの両替

交通費やチップなどで現金は必ず必要になります。いつ、どこで、どのくらいの金額を両替するべきかを知っておきましょう。

ハワイ旅行前に日本でドルを準備しておく

空港に到着してすぐに使用する機会があるので、ハワイ旅行前に日本国内で両替し、ドルの現金を準備しておきましょう。前もって用意するドルの額は必要な分だけにします。具体的には1日1人あたり100ドル×2日分程度が目安です。日本の金融機関で両替できる、1ドル~20ドルの小額紙幣をセットにした「100ドルパック」などが便利です。

空港到着ロビーにも両替所がありますがレートが割高です。しかしドルの持ち合わせがない場合は空港両替所で当座に必要な分を両替します。

ハワイ市街地には有利なレートでドルを購入できる民間の両替ショップがあるので、残りの現金は日本円の1万円札で持参し、必要な分だけを両替するか、ATMで現金を引き出します。

ハワイでの両替

ハワイで外貨を両替できる場所として以下があります。

・空港
・ホテル
・銀行
・両替ショップ

このうち、空港はレートが割高で手数料も別途かかります。ホテルでも両替できますがレート・手数料は高めです。銀行では空港・ホテルよりは有利なレートで両替できますが、利用できるのが銀行の営業時間に限られます。手数料なし、レートも割安に両替できるのが市街地などにある民間の両替ショップです。ワイキキ周辺には多数の両替ショップがあり、レートは店によって違うので、両替レートを確認してから利用します。(両替レートはお店の入り口などに設置されている電光掲示板などに表示されています)

Currency Exchange International (International Market Place)
https://www.ceifx.com/locations/hi-honolulu/international-market-place?utm_source=gmb&utm_medium=yext
(808) 664-0216

Pacific Money Exchange
339 Royal Hawaiian Ave, Honolulu, HI 96815
(808) 924-9318

Global Currency, LLC
https://globalcurrencyllc.com
(800) 210-8961

ABC Foreign Money Exchange
333 Royal Hawaiian Ave, Honolulu, HI 96815
(808) 921-2700

Money Exchange
ワイキキショッピングプラザ内
(808) 926-3954

Aloha Currency Exchange
Seaside Commercial Building #302
(808) 926-3999

ハワイのATMで現金を引き出す

ATMは大型ホテル、ショッピングセンターなどに設置されています。国際キャッシュカードを準備しておけばこれらのATMで現金を引き出せますが、「引き出し手数料」がかかります。また、クレジットカードにキャッシング枠がついていれば、ATMで現地通貨を引き出すことができます。この場合借入金となるので金利がかかりますが、両替のコストと比較して有利なこともあります。詳しい内容は個別の金融機関・カード会社で確認してください。

為替レートの変動で手にする金額は変わります

為替レートは日々変動していて、円高や円安へと大きく動くこともあります。今まで両替のレートや手数料についてご紹介してきましたが、円で購入できる実際のドルの金額はマーケットの為替レートによっても大きく影響を受けます。相場は予測できませんが、円高のタイミングを意識して両替すればより有利になることもあります。

現金への両替は必要な分だけに

もしドルの現金を使いきれずに余らせてしまった場合、硬貨は両替できませんし、ドル紙幣を再び売って円に両替すると、買ったときと売るときと、二重に手数料がかかってしまいます。最も困るのは現金が足りなくなってあわててしまうことですが、両替しすぎて余ることも避けたいので、自分のハワイ旅行プランやカード事情に合わせて適切な両替の方法を調べておくことをおすすめします。

3. ハワイのチップ事情

ハワイではアメリカ社会の習慣である「チップ」が必須です。ハワイに到着してすぐ、空港で荷物を運んでもらうなど、チップを渡す場面がやってきます。いくら位チップを渡すのか、現金でのチップの渡し方、クレジットカードでのチップの支払い方、チップが不要な場合などについてご紹介します。

チップを渡すのは、何かサービスを受けたとき

チップは何か手助けをしてもらったり、レストランでサービスを受けたときに、その人に対するお礼として「ありがとう」の言葉とともに手渡すお金です。ハワイのサービス業に従事する人にとっては重要な収入源となっているので、相場に応じた金額を渡すようにしましょう。現金で渡す場合、受け取りやすさを考えて、硬貨ではなく紙幣で渡すのがマナーです。最も少額のチップは1ドルなので、1ドル紙幣を1枚ずつ2つ折りにしてポケットなどに数枚用意しておくと、何かあったときにスムーズに手渡せます。また、チップの額を基準として、特に嬉しいサービスを受けたときや何か迷惑をかけてしまったときには額を上乗せして気持ちを伝えます。

チップの相場金額の早見表

移動 荷物運び、積み下ろし 荷物1個につき1ドル
     レンタカーなどの送迎バス 荷物の積み下ろしをしてもらったら1個につき1ドル
     タクシー タクシー代の15~20%、荷物の積み下ろしをしてもらったら+1個につき1ドル
     バレーパーキング 2~3ドル(かかる手間によっては多めに)
ホテル ドアマン タクシーを呼んでもらうなど、サービスを受けるたびに1ドル
     ポーター バッグ1個につき1ドル
     ベッドメイキング 2ドル(ベッドサイドテーブルなどに置く)
     バレーパーキング 2~3ドル(かかる手間によっては多めに)
     ルームサービス 利用代金の10~15%(チップのみ現金で手渡しする)
     その他の接客・サービス 1~2ドル
レストラン  ランチ、ディナー 食事代金の15~20% ※ハイクラスなレストランでは20%~
     ビュッフェレストラン 食事代金の10~15%
     バー 1ショットあたり1ドル
その他サービス  ヘアサロン、ネイルサロン 利用代金の15~20%
     マッサージ 利用代金の15~20%
     オプショナルツアーなど 利用代金の15~20%
結婚式  カメラマン 1人あたり20ドル~30ドル
     ヘアメイク 1人あたり20ドル~30ドル
     運転手 1人あたり20ドル~30ドル
     その他のスタッフ 1人あたり20ドル~30ドル

レストランでのチップの支払い方

レストランなどでクレジットカードで支払いをする場合には、チップの金額をプラスしてカードで支払うことが一般的です。食事が終わり会計を依頼すると、テーブルの担当者が席にレシートや伝票を持ってきます。レシートや伝票には飲食代金の合計額が記載されているので、その金額の15%~20%をチップとして加算します。レシートや伝票には「Tip」「Total」の欄があるので、計算して書き込みます。※1 レストランのサービスがあまり気に入らなかった場合でも、少なくとも15%のチップを加算して支払うのがマナーです。満足できたときには18%~20%のチップを支払います。また、高級なレストランではサービスの質も高いのでチップは20%~30%ほど支払います。

レストランでは、チップの金額の目安が計算されていたり、あらかじめ請求金額に含まれていることもあります。「Tip」「Gratuity」「Service Charge」などの名目で金額が加算されていたらその合計金額を支払います。伝票を見てもチップが含まれているのかいないのか分からない場合は、サービススタッフに「Is the tip included ?(イズ ザ ティップ インクルーディット?)」と質問します。

※1 「Tip」「Total」の欄があるレシート:チップとチップを足した合計金額、サインを書き込み支払いをする。

ネイル、エステ、マッサ―ジなどのサロンでの支払いも、クレジットカード払いのときはレストランの場合と同様です。

オプショナルツアー、結婚式などでは事前に確認する

オプショナルツアーなどでチップが必要か、どのように渡したらいいかについては、日本またはハワイでツアーを申し込む際に確認するといいでしょう。ツアー料金にチップが含まれている場合は、スタッフやドライバーに別途チップを渡す必要はありません。しかし現地でどんなことで誰にお世話になるかわからないので、チップを渡せる準備はしておきましょう。

ハワイで挙式をする場合、「カメラマン」「ヘアメイク」「ドライバー」などの各スタッフ一人あたりのチップは20ドル~30ドル程度が相場です。挙式の手配会社にチップの金額と渡し方について事前に確認しておくと安心です。多くのスタッフの協力を得てよいセレモニーにするためにも、当日はチップに使う10ドル紙幣を十分に用意して備えましょう。

以下のサービスについてはチップが不要です。

・ホテルのフロント
・団体旅行での移動
・旅行会社・レンタカー会社などのカウンター
・ファーストフード店・フードコート
・一般の小売店
・その他「チップ込み」と明記されたサービス

ファストフード店やフードコートのようなセルフサービスの店では基本的にチップは不要ですが、スタッフに何かを運んでもらったり、お世話になった場合にはその相手に1~2ドル渡すか、店内に「Tip」と書かれた箱があればそこに紙幣を入れます。また、店内で周囲の人がチップを支払っている様子であれば、それに倣います。

面倒なチップ計算はアプリにお任せ

チップ計算が面倒だなと感じたらスマートフォンのアプリを使ってみましょう。
簡単な操作で飲食代、チップ、合計金額が表示され、チップのパーセンテージを決める事ができ、さらにチップ支払い時に必要な英語のフレーズを確認できるアプリもあります。

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